圏内事件〜
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トしてうたた寝程度に止めていたらしい。・・・何はともあれ、俺達は第57層主街区《マーテン》に到着する。・・・ここ最近、プレイヤーもこのゲーム本来の楽しみ方を知ったのか、結構プレイヤー達は戦闘ではなく生活を楽しむことが多くなった。それが街の人並みに反映され・・・街中は人でごった返している。アスナと共にキリトが歩いてるのを見て驚くプレイヤーが何人かいた。・・・アスナはファンクラブが存在すると噂まである名花・・・その隣にラフレシアが並んでいたらみんな驚くだろう。
『キリトさんへの態度悪くないッスか?』
うるせぇ。
「ここ?」
人に注目されるのが嫌だったのか、アスナがほっとしながらキリトに聞く。
「そ。お勧めは肉より魚」
スイングドアを開けて俺達は店に入る。取りあえず席について注文する。
「・・・」
アスナがゆっくりと囁く。
「ま・・・なんていうか、今日は・・・ありがと」
「へっ!?」
「ありがとう、って言ったの。ガードしてくれて」
「あ・・・いや、まあ、その、ど、どういたしまして」
俺は会話に口を挟まずに届いたフルートグラスに口を付ける。
「なんだか・・・あんなにたっぷり寝たの、ここに来て初めてかもしれない・・・」
「そ・・・そりゃいくらなんでも大袈裟じゃないのか」
「・・・嘘はついてないよ。・・・アスナは長くても三時間位しか寝ないからな」
「それは目覚まし(アラーム)で起きてるんじゃなくて?」
「・・・じゃなくて」
「不眠症って程じゃないけど・・・怖い夢見て、飛び起きたりしちゃうの」
「・・・そっか」
一瞬キリトが視線を落としてから、口を開く。
「えー・・・あーっと・・・なんだ、その、また外で昼寝したくなったら言えよ」
「流石に今度は俺が見てるけどな」
「そうね。また同じくらい最高の天候設定の日がきたら、お願いするわ」
アスナが微笑みながら言うとキリトが絶句する。・・・ちなみに、この世界にも気候が存在する。しかも馬鹿正直なコンピュータなので、冬は寒いし夏は暑い。大体がバランスを取られていてほぼ全ての天候が好条件になる日は少ない。・・・そこもまたアスナが爆睡した理由だろう。その時にNPCがサラダを持ってきてくれたので、俺達はそれを食べる。
「サキ、食べ方が汚いわよ」
「ええー?別に汚れる訳じゃないし、いいだろ」
「考えてみれば、栄養とか関係ないのに、なんで生野菜なんか食べてるんだろうな」
「えー、美味しいじゃない」
レタス(っぽいもの)を咀嚼してからアスナが答える。
「まずいとは言わんけどさぁ・・・せめて、マヨネーズくらいあればなあー」
さすがにそれは同意だ。
「他
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