第64話 磁場区域とコールドスリープ施設
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アリアは端末を操作しながら、静かに口を開く。
「転送完了まで…2…1…転送!!お疲れ様〜。エックス君、ルインちゃん、ゼロ君。まさかあんな巨大な要塞で空から攻撃してくるなんて…バイルは本気で地上を破壊しようとしているようだね。あれも一応人間のはずなのに…何でこんな酷い事が出来るんだか…余程劣悪な環境にいたのかねえ…」
「妖精戦争のことでネオ・アルカディアを追い出されたことを根に持っているのかな?でも、マザーエルフを改造したり、オメガのことや人間やレプリロイドに甚大な被害を出したりしたんだから自業自得じゃあ…」
「一応、バイルも平和のためにした行動なんだ。やり方に問題はあったし結果はあんなことになってしまったけれどね…」
「それにしても、機械で出来た植物…自然を守るための技術が自然を蝕んでいく…私達の科学は、そんな歪んだ物まで生み出してしまったのね、科学者の私には…辛い光景だわ…」
科学の力で世界平和を目指すシエルにとって科学の力が自然を蝕んでいくのは耐えられない。
シエルの科学者としての誇り高さを改めて感じさせる。
「ところでルージュさんは?」
「あそこにいるぞ」
「…あ」
ルインがルージュが見当たらないことに気付いて周囲を見渡し、ゼロが指差した方向をエックスが向くと、そこには転送室の隅に三角座りをしながら指で“の”の字を書いているルージュの姿があった。
「いいんです…どうせ私なんて…性能が低くて要らないレプリロイドなんです……」
「(うわあ……)」
物凄く落ち込んでいるルージュに何か言うべきかと頭を悩ませるルインだが…。
「はい、次のミッションに行くよー。みんな準備してね」
「あなたは本当に容赦がないですね」
ルージュを無視してアリアは次のミッションを決める。
「ん〜?聞こえないな〜。残りはコールドスリープ施設と磁場区域。難易度の問題でコールドスリープ施設はエックス君。磁場区域はゼロ君とルインちゃんね。コールドスリープ施設…百年前に閉鎖された、サイバーエルフの研究所が発見されたんだ。戦争時に研究されていたサイバーエルフの失敗作などが、コールドスリープ状態で保管されているようなんだけど…バイル軍の部隊が、これらのサイバーエルフの失敗作を次々と開放しているんだよ。中には危険なサイバーエルフもいると思われるから、暴走メカニロイドやイレギュラーが大量発生する恐れもある。エックス君はこの施設に侵入して敵部隊を殲滅して欲しいんだ。やってくれるかな?」
「殲滅ミッション……了解」
殲滅ミッションにエックスは少し戸惑うが、すぐさま気を入れ直して返事をする。
「んで、次にゼロ君とルインちゃんが向かう磁場区域のポイントB-1で大規模な磁場の異常を確認。また、電
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