暁 〜小説投稿サイト〜
やはり俺の青春ラブコメは。
一色いろはは祝ってもらいたい。@
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「それはダメですよ。土曜日に呼び出すなんて悪いです。」
俺ならいいのかよという心のつぶやき、そろそろ100回目くらいだろうか。今週で。
「じゃあ今からやるのはどうだ?まだ二時間くらいはあるし、四人でやれば片付くだろ。」
「えーっと…できれば来週の土曜がいいですね…。どうしても嫌なんだったら別に良いんですけど…」
珍しく俯きがちに、そして消え入りそうな声で一色が答える。
「ダメ…ですか?」
いつもなら上目遣いであざとく放つであろうセリフだが今回は違った。なんで泣きそうなんだこいつは…。
「嫌だ。」
恐らくこの返事とは違う結末に行き着くことになるだろう。しかし確認のためそう答える。念には念を、だ。
「そう……ですか。」
一色の表情に影がさす。
その刹那、とてつもない不安に襲われる。泣くのか?ボールは頂点で一瞬の制止を見せる。どちらへ転がるのか。あれ、今時間とまってね?

「…なら仕方ないですね!」
一色は笑った。いや、正確には笑おうとしていた。なんだよその表情。まるで雪女にでも心臓を掴まれたかのような痛みに耐え兼ね、口を開く。
「はぁ…じゃあ来週の土曜、昼の1時からな。」
「…へ?」
低気圧は一瞬で一色の頭上へと通過して行った。

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