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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第46話:困った時は彼に聞け
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元狐なんだから勘弁してよ。それに“文武両道”って言うのなら、アニキの義理の母ちゃんは如何なんだよ!?」
「はぁ? ビアンカさんが何だよ!」

「違ーよ。スノウさんの方だよ。あの人の頭はユルユルじゃんか!」
「馬鹿野郎。あの人はエルフだぞ! 生きてきた年月が違いすぎる」
そうか……アローは何も知らないんだな。

「それに、あの人は魔技高(魔法機械技術高等学校)で講師やってんだぞ。馬鹿には務まらない職業なんだぞ!」
「えぇぇぇぇぇ!!!! マ、マジで!?」
俺も初めて聞いた時はアローと同じ反応したなぁ……

「アローくん。スノウさんはリュカ様に頼まれて、魔技高(魔法機械技術高等学校)で講師をするようになったのよ」
「いくらリュカさんの頼みだって、出来ることと出来ないことがあるんじゃね?」
確かに……常人の思考回路だと、あの女に講師など無理だと考えるだろう。

「そうね……スノウさんも最初は断ったわ。申し訳ないけど、私もスノウさんが他人に物事を教える立場になれるとは思えなかったし、本人も同感だったからね」
その通りだ。万人が不可能と考える……

「でもね、リュカ様が仰ったの……『講師(教師)が必ずしも全知全能である必要は無い。特に専門学校の講師はね。必要とされる専門的知識だけが備わってれば、それを後身の者に伝えれば良いだけ』って言われたのよ」
「た、体面的にはそうだけど……無理がある気がする」
流石のアローも同じ事を考えるか。

「うん。そうしたらリュカ様はね……『だからこそ講師も生徒と一緒に学んでいけば良いんだよ。共に足りない部分を補って成長して行く……その精神こそ学舎に必要な事なんだと僕は思うね。スノウはそう思う?』って聞き返されたのよ」
ここがリュカさんの誑し師としての凄いところだ。

「そ、その通りだと……オイラも思う……けど……」
「そう。その通りだと思ってしまえば、要請に応えて講師を引き受けなければならない。しかもリュカさんはスノウさんに『得意なヒャド系の魔法だけを教えるんで良いよ』と、何時もの爽やかスマイルでスノウさんにお願いしたそうだ」

得意と言っても、基本的な魔法の仕組みや成り立ち……特性・特徴などを教えなければならず、彼女も一から学び直したと言ってた。
(すげ)ー……スノウさんも(すげ)ーけど、才能を見抜いたリュカさんはもっと(すげ)ー」

「驚くのは未だ早い。そのスノウさんの教え子の中から、“魔道冷風機”を作りだした者が居るんだぞ」
「え“魔道冷風機”って、あの部屋を涼しくする装置の事?」
俺がこの世界に来て直ぐの事だったな……“魔道冷風機”が発売されたのは。

「他にも魔技高出身者は、数多くの功績を残してる。魔道冷風機などの魔道機器に魔力を送る“魔送
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