ブリーフィング
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持ちは私達かて同じや。あの時の事でめっちゃ責任を感じてるヴィータなんかしょっちゅう無茶しよるようになって、怪我の頻度次第やとシャマルの治療だけじゃ偶に追い付かへんぐらいやもん。あんなに自分を追い詰めとるヴィータは、見てるこっちも辛いわ……」
「でもヴィータも瀕死だったんだし、ヘリで輸送中の時を狙われたんだから、彼女一人の責任じゃないはずだよね?」
「私らも何度もそう言っとるんやけど、今の所効果無し。何とかしてヴィータの心の傷を癒してやりたいんやけど、その方法もまだ検討中や……」
「と、ところでフェイトちゃん、最近アリスちゃんは元気にしてるです? 仕事や任務で忙しくて話す機会がないので、プレシアさんともご無沙汰なんです。それで、どうですか?」
「えっと……実は母さん、病気が末期まで進行しちゃって、最近はずっと寝たきりの生活なんだ。それで姉さんは、もう自力だとあんまり動けない母さんの看病をしてる。母さんの容体について医者に訊いたら、とっくに死んでてもおかしくないのに、まだ生きてるのが不思議なくらいだって……。治療もあれほど進行が進んでたら、何も手が付けられないって……」
「ご、ごめんなさい! まさかそこまで病気が進んでいたなんて……」
「私も今聞くまで知らんかったわ……ごめんなぁ……」
「ううん、言い出せるタイミングが無かったからね。私のせいだから、二人は悪くないよ」
軽く息を吐いて、フェイトは届けられた紅茶を一口すする。温かい水分を補給してホッとする彼女に、はやては今回集まった理由を切り出す。
「第13紛争世界フェンサリル……あそこって前にラジエルが担当してた世界やろ? そんでサルタナ閣下は、私達のような者は来ない方が良いって言われとった」
「うん」
「そんな世界に大規模な犯罪組織が入り込んだせいで、本局がかなり手こずっているのは知っとる。確かに高ランク魔導師の私達にも鎮圧のために行って欲しいって話は来とるよ? 私達はヴァランシアの拠点を見つけてからってことで先送りにしとるけど、フェイトちゃんは一人でも行くつもり……ってか今日から行くんやよな?」
「……うん。エレンさん達がせっかく紛争を止めてくれたのに、どこの誰とも知れない犯罪者のせいでまた荒れてしまってる。それじゃああの人達が頑張った意味が無くなっちゃうからね」
「つまり行方不明になったエレンさん達の意思を継ぐつもりなんか、フェイトちゃん?」
「そう……なるのかな。多分、SEEDの件で執務官としての理想形をエレンさんに見出したから、私は彼女と同じ事が出来るようになりたいんだと思う。だからあの人達が為した事を、今度は私もやり遂げたいんだ」
「流石にあの人達と同じ事は無理やろ、潜ってきた場数が違い過ぎるし」
「それは
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