酒は飲んでも暴れるな?
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えるんですねぇ。
取り合えずこの世界でいう真実の目は、その名の通りに真実を見る目と言うもので、相手の思惑、嘘等を視ることで感じる物だ。
簡単に言えば、相手の考えていることや思っていることを、自分が思考していると錯覚させることによって読み取ると言うことだ。
それはつまり―――
「ソーマ様ソーマ様。
コイツ夜な夜な一人酒してるみたいですよ?」
「一人酒…?うちのファミリアに他所の酒を買うほどの余裕はない。
……まさか、最近俺の試作品が減っているのは…」
「で、デタラメだ!おいお前ふざけんなよ!
新人の分際で団長に楯突きやがって!」
キレるザニス。
恐らくソーマ様も、ザニスが嘘をついていることが解っているだろう。
「えーっと、横領の手伝いしたやつは…ほぼ全員じゃん」
やってないのは10人いるかいないか。
因みにリリはやってない。
「まぁ名前は記憶したし、後で追放でもしたら良いでしょ」
「ふざけんな!俺がどんな想いでやって来たと思ってやがる!」
「えっーと、『酒しか頭にない形だけの神だ。ふんだんに金使って期を見て逃げよう』って事だそうだよ?」
「ザニス…!」
う、嘘だ!と供述するザニスだが、もうすでに信じられる要素がない。
ソーマ様も、怒りの眼でザニスを睨んでいる。
「ザニス、そしてお前に荷担した者達は、ファミリア脱退を命じる。
恩恵剥奪の上、ギルドへと引き渡してやる」
「なっ―――」
目を見開き、唖然となるザニス。
そして俺を見たかと思うと、ものすごい形相で襲いかかってきた。
「お前さえ居なければぁ!!」
「”たられば”は社会人として致命的だぞ。
魔法、光の護封剣」
俺に拳が届くかと言うところで、ザニスは降り注いだ光の剣郡に身を固められ、動くことが出来なくなった。
因みに任意解除となっております。
「ソーマ様。酒の資金は俺とリリで稼ぎます。
だから、ファミリアの汚れを掃除しましょう」
「………そうだな」
少しだけ、悲しそうな顔をしたソーマ様だったが、意を決して頷いた。
その日のソーマ・ファミリアでは、泣き叫ぶ声や悲鳴が聞こえてきたと言う。
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