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目が覚めたらカロス地方
第三歩『新たな仲間達』
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ールから
シオを取り出した

「こっちがシオ、そしてこっちはバレーノだ」

「ブイッ♪」

「ピカ♪」

「クチィ…」

クチートは怯えた様子でこちらを伺う
それだけで、シロナさんと出会うまでに
なにがあったのか、それが分からないほど
俺は馬鹿ではない

俺はクチートに手を差し出した

そして、

「 ッ…」

クチートは反射的に俺の手を噛んだ

「クチッ…!?」

クチートも自分がしたことに驚いているのか、
しゃがみこんで震え出してしまった

俺はそのままクチートを抱きしめた

「クチート、怒ってない。
怒ってないよ、俺は」

その小さな体を、壊れてしまいそうな
小さい体を、優しく包み込んだ

「今までお疲れ様、なぁクチート」

クチートの瞳を、俺はジッと見つめた

「俺の仲間になってくれないか?」

俺がそう言った瞬間、
クチートは泣き出してしまった

でもそれが、哀しみの涙ではないことを、
俺は知っていた

場所は変わりここは民宿、俺とシロナさんは
今晩ここで泊まることになった
もちろんシロナさんとは別室である

あれからクチートはすっかり俺に懐いてくれ、
今では俺の膝の上にいる

バレーノはオボンのみを齧りながらゴロゴロ
と床を転がっている、楽しいのかな?

シオはそんなバレーノを見てため息を
ついてうずくまって眠ってしまった
結構クールなんだな、シオ

「…なぁ、クチート」

「?」

「クチートって種族名じゃ味気ないから、
お前に名前をつけてもいいか?」

「!…クチッ♪」

「そっか、良かった…それじゃあ」

「『ニンフェ』ニンフェはどうだ?」

「クチッ♪」

どうやら気に入ってくれたようだ
ニンフェ、ギリシャ語で妖精という意味だ

「それじゃあ、明日も早いし
そろそろ寝ようか。みんな」

俺がそういうと、眠っていたシオ以外が
返事をする

…新しい仲間のバレーノ、そしてニンフェ

この2匹が俺の新しい仲間であり家族だ




「…前の世界じゃあ、考えられなかったな」

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