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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第8話 ナンパ
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ったし、惜しいことをした」
目の前で打ち捨てられている自立式傀儡なんて滅多にないだろうし。
この一件であの娘が大蛇丸に告げ口をしたら行動に制限が出てくれるかもしれねえ。
「ああー、あの娘を口封じにぶっ殺しておけばよかったな」
見た目的には、すげえ弱そうだった。
御坂の派手に雷遁で攻めてくる奴とは違って、戦闘向きではない体躯をしていた。
今からでも戻ってみるか……ダメだリスクが高過ぎる。
「それに変な能力を持っているかもしれねえし」
御坂の強力な雷遁に、白井の時空間忍術。
見た目では判別できない高度な術を多用する奴が多いこの場所でむやみに戦闘をするのは好ましくない。
あの女、かなり驚いた表情をしていたな。
まあ、傀儡人形が上から降ってくれば驚くか。
「なんであんなところに居るんだよ!居るのが悪いんだよ」
と若干その場の印象を悪くする子供の悪態のようなことを怒りに満ちた声で言った。

サソリは息を殺しながら、病院のエントランスを駆け抜けていった。
ドアの近くにあるソファーの背もたれ部分に手を掛けて息を整える。
ヘマしたな……しばらく大人しくしておいた方がいいだろう。
「はあはあ」と息を荒げてソファーに座る。
深く座って全身の疲れを感じて休憩する。
たったこれだけの全力疾走でこんなに疲れるとは……もう少し訓練の負荷を大きくしてみるか。
痺れるような疲労感と気だるい気持ち悪さに胸を抑える。
すると、そこにカートを押して医療関係の器具を運んでいる担当看護師が通りかかった。
「あら、サソリさんおかえりなさ……どうして息が切れているんですかね?」
担当の看護師が息も絶え絶えなサソリを見つけると、笑いながらも凄まじい形相へと変貌していく。後ろから炎が湧き出して、不動明王が見えるくらいの威圧感だ。
「いや、これは……」
とサソリが目を反らして言葉を濁してみるものの……
「また無茶したんですねえ!……まだ治っていないのに元気にランニングしてくるなんて良い身分ですこと」
とサソリの腕を強く掴む。
「続きは病室でゆっくりと……」
「ま、まて!くそ離せ」
既にチャクラとスタミナが切れているサソリは、難なく駄々をこねる子供のように看護師に引きずられて自分の病室へと戻っていくのでした。

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