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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
番外編・サンタローズの戦士達
第十九話「目覚めし騎士、二人の誓い」
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ュカとパパスを待ち続けていたのである。


―◇◆◇―

「そうだったのか、私が眠りに付いていた間にそんな事が…」
「ピエールは悪くないよ!悪いのはラインハットを影で操っている奴等だ!」

拳を握り締めながら項垂れているピエールをスラリンは励ます。
そしてピエールは徐に立ち上がるとバラバラになったさまよう鎧の残骸を集めると武器屋だった男に頼み込む。

「な、なんだいピエール?」
「親父殿!この鎧、私に合わせて打ち直して貰えぬだろうか?」
「この鎧を?」
「ああ、私も闘う!本音を言えばこのままリュカ殿達を探す旅に出たい。だが村をこのままにはして行けぬ。私もこの村を守る為に闘う」
「ホント!? ホントにピエールも僕と一緒に闘ってくれるの?」
「もちろんだ!共に闘おう、何時か帰ってくるリュカ殿達を迎える為にも」
「うん!ありがとう、ピエール!」
「そう言う事なら任せときな!久々の仕事だ、腕が鳴るぜ!」




それから後、サンタローズでは魔物による被害は激減し、村人達にも僅かながらに笑顔が戻って来た。
彼等もまた待っているのだ、リュカ達が帰ってくる事を。

そして戦士達は今日も主の帰りを待っている。
廃屋と化した嘗ての家の横に咲き誇る、柔らかな匂いを放つ桜の木を見上げながら。



彼等の望みが適うまで、後二年………


=冒険の書に記録します=

《次回予告》

あの日から十年、時の流れは少年を青年へと成長させる。
苦しみを耐え忍ぶ彼等だが、その苦しみを和らげてくれる存在も居た。
その彼女に牙が剥かれた時、彼等は遂に研ぎ澄ましていた牙を剥く。


第二十話「闇の中より、希望への脱走」

そして紡ぐは二つ目の刻


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