暁 〜小説投稿サイト〜
ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
番外編・サンタローズの戦士達
第十九話「目覚めし騎士、二人の誓い」
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よう鎧はふら付きながら二歩、三歩と下がって行く。
其処に……

「止めだぁーーーーーっ!」

銀色の小さな塊みたいな物が声を上げながらさまよう鎧に激突する。

『ギャガアァァッ!』

その勢いでさまよう鎧の体はバラバラになって飛び散り、最後に落ちた仮面からは赤い目の光が消えて行く。

「やったぁーーっ!ざまーみろ!」

それを見て銀色の塊みたいな物は飛び跳ねながら叫ぶ。
いや、みたいな物じゃなくそれは一体のメタルスライムであった。

「た、助かったよ。ありがとう、スラリン」
「どーーいたしまして」
「ス、スラリン?」

村人がメタルスライムをスラリンと呼んだ事にピエールは驚く。
当然だろう、彼の知っているスラリンはごく普通のスライムだったのだから。

「ああ、あんたもありがとうよ。ところであんたは旅人なのかい?」
「い、いや。私は…「ピエール?」…え?」
「ピエールなんだろ、僕だよ、スラリンだよ。やっとナイトへの進化が終ったんだね!」
「スラリン…なのか?その姿は……」
「うん、僕はメタルスライムに進化したんだ。スライムのままじゃ弱すぎてこの村を守り切れなかったから」
「そ、そうだ。この村は何故こんな風になってるんだ?あれから一体何が、リュカ殿は?」

ピエールは捲し立てる様に聞くが、スラリンは辛そうに目を閉じながら俯いている。

「そうか、あんたはあのスライムのピエールだったのか。立派になったなぁ」
「あ、はい。そう言えば貴方は武器屋の…」
「…ああ、あの頃は良かったなぁ…。村も平和で、皆で…笑いあって…。なのに、なのに……、ううう〜〜」
「おじさん、泣かないでよ…」

泣き崩れる男を宥めるスラリン。
そして彼はピエールに語って聞かせる。
あの日の惨劇を。


―◇◆◇―

リュカとパパスがラインハットに行った後、サンチョは何か胸騒ぎがすると言って飛び出していった。
それからから数日後、突如城の兵士が押し寄せて来た。
彼らはパパスが王子ヘンリーを攫い、何処かへと連れ去ったと言うのだが、当然村人達はそんな言葉を信じなかった。
すると兵士達は行き先を教えぬのならお前達も同罪だと村の中を荒らし回った。

スラリンは何も出来ずに怯えていたが、荒らし回っている兵士が人間では無く、擬態した魔物であるという事には気付いていた。

村中の家という家は焼かれ、川と井戸には毒が撒かれ、田畑も念入りに潰された後に塩を撒かれた。

その後、すっかりと寂びれたサンタローズには何時しか魔物が徘徊する様になり、生き延びた村人達も傷付いていった。
スラリンはそんな彼等を守る為に強靭な体を持つメタルスライムに進化する事を選んだ。

進化自体は数日で済み、何時か帰って来るであろうリ
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