番外 リオINフロニャルド編 その4
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トさんは一度ぎゅっとコブシを握り締めて意を決したように言葉を発した。
「…あなたが竜王ですね。アオさん」
確信を持ってアインハルトさんが言った。
「「「ええええっ!?」」」
あたし達三人は余りの事に驚きの声を上げる。
「正解だ」
それはつまり、アオお兄ちゃんは過去に竜王だったって事?
って事は。
「わたしの遺伝子親?」
「あたしのご先祖さま?」
ヴィヴィオとあたしの声が重なった。
「そうなるね」
「「えええええっ!?」」
さて、少し混乱が収まるまでに時間を要した後、あたしは好奇心が刺激され、アオお兄ちゃんに一つの質問をした。
「あのっ、どんな所だったんですか?古代ベルカって」
「うーん。それを語るのには結構長い時間が掛かるのだけど」
「だ、大丈夫です。ね?ヴィヴィオ、コロナ」
「うん、わたしも知りたいですし」
「わたしも」
アインハルトさんはと視線を向ければ、
「私も興味があります。記憶にはない、竜王の視点から語られるあの国の話を」
と、告げた。
「そう。…まあいいか」
と、アオお兄ちゃんはあたしたちに時間が掛かるからと座るように進めてくれた。
「あれは…もう二つ前の人生の事だね」
そう言って語られるアオお兄ちゃんが過ごしてきた戦乱の時代が語られる。
丁度あたしが知っているアオさんの生が終わり、転生したのが乱世の古代ベルカであったらしい。
アオさんの転生先は小国の王子だったそうだ。
ユカリさんは下位貴族出身だったが、大恋愛の末、アオお兄ちゃんの父親であった国王と結婚し、一子をもうけた。
それがアオお兄ちゃん。
まさか自分とソラお姉ちゃん以外が転生してくるとは夢にも思わなかったようで、目の前の母親がユカリさんだと気付いたときはすごく驚いたんだって。
ソラお姉ちゃん達は貴族の子女に生まれつき、直ぐに出会う事になったそうだ。
しかし、時は乱世。
幼少の頃は人質に出され、そこでオリヴィエやクラウスと知り合う機会もあったみたい。
「よく二人と稽古していたよ」
成人を前に自分の国に帰るが、他国との争いが絶えず、戦争が頻繁に起こり、何とか回避しようと奔走するも戦争を回避できず、アオお兄ちゃんたちも戦争に出る事になったらしい。
戦争のさなか、父親である王様が片腕を失う重症を負う。
乱世の王で剣を振れないのはとアオお兄ちゃんに王位を譲ったらしい。
「まぁ、父には引退後も政治面の交渉では頼りっぱなしだったけれどね」
と、アオお兄ちゃん。
戦争に戦争が続く中で、オリヴィエやクラウスとも幾度と無く戦場でまみえたんだって。
「結局戦争が行き着く先
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