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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第220話 霜の巨人の王
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言の怒りが残っている様だ。

「オレらを倒せたら、教えてやんよ!! かかってきやがれ!! 髭ジジィが!!!」

 びしぃぃっ!! と剣を高く掲げるクライン。
 こう言う役目はクラインに任せるに限る。そのノリに乗ってくれたのだろうか、スリュムは。

「よかろう……!! ヨツンヘイム全土が儂の物になる前祝い。そして 地の底の巨人どもに一泡吹かせる手土産も出来た。全てを平らげてくれようぞ!!」

 明らかに憤怒が混じっている。

 ここから連想出来るのは、いきなり全開攻撃の可能性がある、と言う事だ。つまり、戦闘の初期状態、《王の戯れ》の様な攻撃がまるまるカットされたと思われる。

「……怒らせただけになったかもな」
「いや、ああ言う激高した方が、隙きが見つけやすいだろ。どのみち、戦うんなら、その剣見つかるのも時間の問題だったんだ。早い方がまだいい」

 リュウキの言葉にキリトがそう言い、そして 全員も頷いて構えた。

「――よし! 全員、ユイの指示をよく聞いて、只管序盤は回避! リュウキ、パターン頼むぞ!」

 キリトが叫んだ直後、スリュムは、怒りのままに大岩の如き拳を天井高くにまで掲げ、青い霜の嵐をまとった拳を猛然と振り下ろしてきた。
 





 スリュムヘイム城 最後の戦い。おそらくはだが―――は、予定通り、正直全て記憶するのは難しい程の大激戦となった。

 王スリュムの攻撃。恐らくはリュウキの剣が反応したせいもあって、かなりパターンが変わったと思える。序盤モードから、中盤、もしかしたら終盤モードなのかもしれない。力を集中させている故に、隙きも大きいが、その分威力も果てしなくでかい。

 だが、完全に無理げーに進化した訳ではなかった。

 戦闘開始と同時に、表示されたスリュムのデータ。即ち、もう見慣れた緑色のHPゲージの量だ。

 これまでで、見た事も無い程伸びに伸び、更にゲージが追加されたその量は果てしなく多い。……が、スリュムが力を集約させる事は、生命力にも直結している、と言う設定らしく、力が集えば集う程に、HPを消費していったのだ。

 ハイリスク・ハイリターンの状況だが、時間をあまりかけたくない自分達にとっては都合の良い展開でもある。戦いの間に、丘の巨人族が全て消滅させられたら、否応なく『残念だったなぁ、羽虫ども』と、ゲームオーバーとなってしまう可能性が高いから。……それが、例え最後の戦いでも。

 だが、それでも元々のHPの量が多いのには変わりはない故に、激戦は必至だった。

「あれは、氷ブレスの一種です! ですが、威力に比例して予備動作(モーション)が非常に大きいので、見てから十分回避が可能です! が、決して当たらない様にしてくださいっ!」

 ユイの的確な
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