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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第220話 霜の巨人の王
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頭はもう、何メートルの高さにあるのかが、見当もつかない。
さしのリュウキも、予想以上の巨体に 思わず苦笑いを漏らしていた。
予想外、と言うのは誰しもが同じ事だろう。
何故なら、旧アインクラッドで戦ってきた75層までのボス示して75体のボス。奴らは、1フロアの高さが100mまでである、と言う絶対的な制限があったから、あまり、ボスの部屋自体の高さも高くしすぎる事が出来なかった為、必然的に縦方向のサイズは、控えめにならざるを得なかった……、と今なら判るからだ。
この場に集った歴戦の妖精達、誰ひとりとして経験したことの無い程の巨人。月の光、太陽の光の恩恵を得られない迷宮区内、ヨツンヘイムでは、決して翔べないのに、どうやって戦えば良いのだろうか? 剣を振り回しても、せいぜいスネあたりを斬りつけるので精一杯だろう。
そう、考えていたキリト。リュウキやユイに今後のプランを検討。色々と意見交換を呑気にしてみよう、と考えていた時、巨大な巨人、二重表現ではあるが、そうとしか言えない相手が一歩踏み出してきた。
「ふっ、ふっ、ふっ…… アルヴヘイムの羽虫どもが、ウルズに唆されてこんな所にまで、潜り込んできたか。……どうだ? いと小さき者共のよ。あの女の居所を教えれば、この部屋の黄金を持てるだけ呉れてやるぞ、ンンー?」
何もかもが桁外れの偉躯や額の王冠。そして何より、女神ウルズの名を出した事で、こいつこそが、《霜の巨人の王スリュム》であることは最早間違いないだろう。
更に、今更使い古されている様な気もする欲への誘い文句。『ワシの味方になれば、世界の半分をやろう、どうじゃ?』とでも言うかの様な提案。ここで乗ってしまえば、これまでの展開上。自動生成しているであろう、このクエスト。人間の欲を試す、と言うカーディナルの性質上、この提案に載ったが最後、全てを丸裸にされて、このヨツンヘイムの寒空の下へ、『出直してこい』と言わんばかりに、放りこまれるのは目に見えていた。
勿論、そんなバカな提案を乗る者は皆無であり、早速言葉を返したのは、クラインだ。
「……へっ、武士は食わねど高笑い、ってなァ!! オレ様がそんな安っぽい誘いにホイホイ引っかかって堪るかよォ!!」
また、妙に間違えていることわざを使い、愛刀を抜いたクライン。
先程、フレイヤとの1件を見ているから、全員が微妙にホッとしてしまうのも無理はないだろう。クラインは、スリュムに集中しているから、皆の視線を感じる事なく、そのまま、『決まった!』とでも思ったかの様に、こんクエスト一番のドヤ顔を見せつけている。
だが、こんな時に茶々を入れる様な者は誰ひとりとしておらず、クラインに半ば続く感じで、各々の武器を取り出した。
|伝説級装備《レジェンダリー・ウェ
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