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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第220話 霜の巨人の王
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が、BOSS戦前に 仲間になる
NPC
(
フレイヤ
)
が齎してくれたアドバンテージ。それを考慮すれば、このアドバンテージがまるで問題にならない程の相手がこの先に待ち構えているであろう事だ。
だからこそ、……リュウキは燃えている。気合が明らかに入っている、と言うものだった。
リュウキは、拳を強く握り締めていたのだから。
表情には出さしてはいない。頭は常に冷静に。……だが、心は熱く。大きな戦いの前はいつも同じだった。
「……ふふ、うんっ」
レイナも、隣でリュウキの方を見て微笑んだ。
信頼できる皆が一緒だから。……最愛の人、そして親愛な人が、直ぐ傍にいるから、自分はどこまでも強くなれる、と信じているから。例え、この先にいるのが現行最強のボスであったとしても、リュウキや皆と一緒なら。
その気持ち、想いが皆にも伝わったのか。やや緊張していた筈だったのに 仄かに笑みを皆は浮かべるのだった。
いよいよ、全員でボス部屋内部へと入っていった。
その場所は、横方向にも縦方向にもとてつもなく巨大な空間となっていた。目算でも まだ把握しきれない程の広さ。故に360℃、そして 空間を使った波状攻撃でもされたら 大分きつい事が容易に想像がつく。 あたりに警戒をしつつ、ゆっくりと奥へ奥へと進んでいく。その壁や床は、これまでと同じ青い氷で、更に同じく氷の燭台。ここまでは 同じ構造だ。……ただ、この部屋が決戦の場だからか、燭台に灯っている、青紫色の炎の揺らぎが、やたら不気味に感じられる。
のだが、その不気味さもあっという間に忘却の彼方に吹き飛ばす様な光景が眼前に広がっていた。
それは、左右の壁際から奥へと連なっている無数の眩い反射光だった。
その光の正体は、《黄金》。金貨や装飾品、剣、鎧、盾、彫像から、家具に至るまで、ありとあらゆる種類の黄金製のオブジェクトが数えるのも不可能なほどの規模でうずたかく積み重なっているのだ。
更に奥に空間は続いているのだが、索敵スキルを使っても尚、闇に包まれているから、このお宝の全貌は全く掴めない。守っている様子も、今のところ見えない。
「………総額、何ユルドだろ………」
この中で、ただ1人プレイヤーショップを経営するリズベットが呆然とつぶやいていた。
「はぁ〜〜い! りゅーきっ!! 計算してっっ!!」
妙なテンションになってしまっているリズは、指をぱちんっ! と鳴らしながら、訊いてくるが一体何の計算をしろ、と言うのだろうか? まさか、 ここまで積み重なっている黄金の全てをユルド換算をしろ? とでも言うのだろうか。エギルなどの店に売ればそれなりに、色をつけてくれる事もあるし、プレイヤー間の商談交渉もあり、オークションシステムも、搭載されているALOにおい
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