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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#28 カイツールを目指して
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趣味なんだ。それで大体頭の中に入っててな。 それに、 カイツールまで行けばヴァン謡将に会えるぜ? ルーク」

 ガイはそう説明し終えると同時にルークへと話を向けた。何処となく、話を反らせた様に思える。だからこそ、ジェイドの疑念は消えてはいないようだ。視線をガイに向けていたから。

 ルークは、そのヴァンと言う人に会えるのが嬉しいのだろう。

師匠(せんせい)と!?」

 これまでに無いほどの歓喜の声をあげていた。

「兄さんが………」

 ルークとは対照的に、ティアは不安そうに呟いていた。

「ティアさん………」

 その様子に、アルも心配だったのだろう。つい声が出てしまっていた。
 ティアもアルの声が訊こえていたのだろう、アルの方に視線を向けた。

「私なら大丈夫よ。それと……前から思ってたけど、私に、『さん』はいらないわよ? アル。……と言うより、私にだけ さんを付けのような気がするけど?」

 直ぐに表情を元に戻したティアがそう言った。

「あっ いや、ほら! なんとなく……かな?」
「そう、ならもう さんはいらないから。敬語も普通で良いわ。……だって、歳は同じくらいでしょう?」

 ティアは、『さん』を付けされるの嫌なのだろうか、と一瞬思ったアルだったが、直ぐに考えるのを止めた。

「わかったよ! え、えと……、ティ、ア……」

 やっぱりちょっと照れくさそうだった。アニスの事は置いといたとしても、女の人を呼び捨てにするのには。

「おやおや、ルークだけではなく、アルもですか? ティア?」

 さっきまでガイを見ていた筈なのに、いつの間にか ジェイドがやって来て、妙ににやけている。

「ちょ、ちょっと大佐!!」
「え……???」

 ティアは再び慌て、アルはただただ困惑をしていた。言っている意味が判ってなかったから。

「まぁ……、アルですから、きっと大変ですよ? ティア」
「もう、そんなんじゃないですって!」
「なんだよそれ、大変って。……ジェイド」

 アルは、ちょっと疎い、と言うよりもただの鈍感なだけの様だ。褒められる事については、判ったとしても。アルに好意を向ける相手がいたら、右から左へ受け流してしまいそうだ。

 色々と言ったジェイドだったが、ティアが、今アルに好意を持っているかどうかは、まだ微妙だろう、とジェイドは思っていた。

「ははは! 楽しそうなところなんだけど、そろそろ本当に行こうぜ。カイツールに向かってさ」

 ガイの言葉を最後に、全員は改めて頷き合い、行動を開始したのだった。













〜フーブラス川〜




 少し大きめの河川。所々で恐らく長い年月をかけて上流から流
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