暁 〜小説投稿サイト〜
竜から妖精へ………
第9話 ゼクト vs エルザ
[11/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
うよ。ん……? いや、正直わかんねーな。()のアイツにとっては全力だと思うからな」

 そう言って笑う。

「ふむ……。そう、じゃろうな。……間違いないわい」

 マカロフもギルダーツの意図に直ぐにわかったようだ。

 敵と認識していた時と今。
 それは、自ずと力量は変わるだろう。例え、本人がいくら本気と言おうと。これは、ただの手合わせなのだから。

「…………」

 丁度、ギルダーツとマスターの傍に やってきたのはラクサスだ。

「お? 次はお前もやってみたい! って言い出すのか? さっきまで、『今日(・・)は、やらねえ』って 感じに言ってたのによ?」

 ギルダーツは、笑いながらそうラクサスに言った。ラクサスは 軽く手を振る。ただただ、ゼクトの方に注目している。そんな感じだった。

「………どうだろうな。ただ、おっさんが何を(・・)言いたかったか。……言った意味、それは 大体理解したつもりだよ」

 ゼクトを見ていると、本当によく判る。
 見た感じでは、無邪気。なのに、底知れない何か(・・)を感じる。相対している訳でもなく、ただ 離れてい見ていると言うのに、感じるのだ。

「ラクサス。……いったじゃろ?」

 ゼクトに注目していた時、マスターがそういいながらラクサスを見て笑った。

「あん?」

 ラクサスは何のことかわかってない様だ。

「ほれ……昨日じゃ。……ひょっとすれば、とんでもないルーキーが入ってくるかもしれないって、言ったじゃろ?」

 マスターも笑顔を見せながらそう言った。

「へっ……そういえば、んな事言ってたっけか」

 ラクサスは、思い返しながら、そう言って苦笑いをしていた。
 確かに、それは 間違いじゃなくて、本当だった。

「ははは……」

 ギルダーツは、ラクサスを見て笑っていた。
 ラクサスは、マスターマカロフの孫……そう言った意味でも色々な苦悩があったのだ。

 その苦悩を皮切りに 決定的と言っていい事態。ある事件もあった為、本当に複雑な心境だった。思春期である年齢だと言う事もあって、それは拍車をかけていた。

 だけど、変わるかもしれない。その転機が訪れたのかもしれない。そう、思っていたのだ。

「おっ…? 動きがあるようだ」

 ギルダーツがそう言うと皆は、ゼクトとエルザの戦いの方に視線を向けた。






 エルザは、少しだけ嬉しかったけど、頬を膨らませていた。

「こら! 驚いてばかりいないで、ちょっとは集中しろ!」
『あっ……ゴメンね。他人の魔法…こんなにじっくり見るの初めてだし、とても綺麗だったから』

 今の今まで、このギルドにくるまでは、ずっと戦う相手は 全て倒すべき相
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ