暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第18話「桜vs秋十」
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.防がれる程軽いのはいけないな。」

「くっ.....!」

  流水の動きを捉えるのは難しい。だから俺も同じ領域に至って斬りかかったけど...。
  防がれちゃ、意味がない....!

「動きが軽くなるなら....こう、だ!」

「っ!」

     ―――キィン!キキキィン!!

「くっ....!」

  流水のようで捉えづらい斬撃の連続を、辛うじて防ぎきる。

「(素の力だけ行きたかったけど....出し惜しみしてられない!)」

「む?....っ!?」

  相変わらず余裕な桜さんの顔がついに驚愕に変わる。
  当然だ。いきなり俺のスピードが上がったのだから。

「ワンオフか!それもこれは....!」

「はぁあああっ!!」

  斬る、離れる、すぐ近づき、また斬る。それを繰り返す。
  以前、ラウラと戦った時は1.3倍が限界だったけど今なら...!

「煌めけ....!三重之閃(みえのひらめき)!!」

「っ!がぁあああっ!?」

  かつての二重之閃よりも一つ斬撃が多く、それでいて速くなった斬撃を放つ。
  ワンオフの効果が上がり、二倍速で動けるようになったからこそできる事だ。
  さすがに、これは防げなかったのか、ついに桜さんに明確なダメージを与える。

「(まだ.....!)」

「っ!く....!」

「ぜぁああああっ!!」

  二つあるスラスターから一気にエネルギーを放出し、二連続の加速....“二連加速(ダブルイグニッション)を行い、さっきの技で後退した桜さんの後ろに回り込み、斬撃を喰らわす。

「ぐ.......!」

「(このまま....!)」

  このまま押し切ろうとして、桜さんの顔が....笑った。

「っ!?」

「油断大敵だ。秋十君。」

  嫌な予感がし、咄嗟に飛び退こうとして....背後からレーザーを喰らう。

「あれは....BT兵器!?なんで....!?」

  レーザーが放たれた方向を見ると、そこには青色のビットが浮かんでいた。
  ...おかしい、あれはオルコットの....!

「...俺のISがなぜ“想起”と言う名か分かるか?」

「想起....思い出す...まさか!?」

「シールドエネルギーを消費するが...一時的に再現が可能なのさ!!」

  再びレーザーが放たれ、そちらに気を取られる。
  ハッと気づいた時にはもう遅く...。

「俺にここまでやらせたんだ。見事だよ秋十君。」

「ぐ....ぁ.....。」

  防ごうにも、時既に遅し。一瞬で切り刻まれ、俺は吹き飛ばされた。

〈夢追、シールドエネルギー、エンプティ。勝者、篠咲桜。〉

 
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