暁 〜小説投稿サイト〜
ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
一の刻・少年期編
第十三話「悲しき、冬との戦い」
[1/3]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
リュカとの戦いの中で落ち着きを取り戻したザイルは彼等の説得に応じ、春風のフルートを返そうとしたが、突如現われた雪の女王によってフルートは奪われ、氷の中に封じられてしまった。
「じょ、女王様……な…んで?」
『子供だと思って手を抜いたのが失敗でしたね。やはり魂の奥底まで邪気で染め上げておくべきでした』
倒れているザイルを冷やかに見下す雪の女王をべラは鋭い目線で睨みながら叫んだ。
「雪の女王!やはり貴女は邪に魂を売り渡したのね!」
『売り渡すとは人聞きの悪い。魂を委ねたと言ってもらえますか』
「……委ねた…ですって?」
『ええ、それにあのお方は決して邪ではありませんよ。冬の素晴らしさを分かってくださるお方です。貴方達も見たでしょう、純白に彩られた美しき素晴らしい世界を』
赤く染まった虚ろな目で、まるで作り物の様な笑顔でそう言う雪の女王を見てベラは悟った。
雪の女王もまた、ザイル同様に操られていると言う事に。
『さあ、もはや語る事などありません。貴方達は氷の彫像にしてこの館の永遠の住人にして差し上げましょう』
そして彼女の眼は赤一色になり、凄まじい形相をして襲い掛かって来た。
ベラは雪の女王より放たれた冷たい息を「フバーハ」で防御をし、リュカはその隙にザイルを柱の影に移動させホイミで治療をする。
「雪の女王、もう話通じない」
「雪の女王、もう駄目」
「雪の女王、もう敵」
「雪の女王、もう戦うしかない」
「「「「やあーーーーー!」」」」
「お、お前達…」
「アイツは僕たちに任せてここに隠れていなよ」
ザイルはベラ達の所に戻って行くリュカの背中を見ながら立ち上がり、斧を掴み取る。
「そんな訳に行くか、馬鹿野郎!」
ベラのギラやリンクス達の攻撃で雪の女王は傷付いていくが、周りの冷気が雪の女王に味方しているのか付けられた傷もたちまちの内に回復して行く。
「な、何よコイツ、切りが無いじゃない!」
「雪の女王はその名の通り雪の精霊なんだ。だから周りに冷気がある限りはきっと不死身なんだよ」
「じゃあ、どうするのよ!?」
「ピイ〜〜」
「どうするも、闘うしかなじゃないかーーっ!」
『ぐっ!この…人間風情が!!』
ベラ達が雪の女王の不死身さに悩んでいると、リュカが駆けて来て雪の王に鉄の杖で殴りかかる。
するとリュカが付けた傷はベラ達が付けた傷とは違い中々回復せず、そしてそれをベラは見逃さなかった。
「リュカが付けた傷だけ治りが遅い……。ものは試し、ギラッ」
『ぐわっ!お、おのれ!』
ベラが放った閃熱呪文は彼女の狙い通り、女王の傷を押し広げたばかりで無く、その治りも遅くなっている。
「まだまだーーっ!」
リュカは続けて雪の女王に殴りかか
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ