十話 W島救援作戦!
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それは突拍子のないことであった。
「君には戦闘の指揮官を頼みたい。」夕方の執務室で、私は指揮官に任じられたのだ。
・・・「ちょっと待ってください おかしくないですか!?」
「何かね?」 「私はカールスラントではなくブリタニアの軍人で、しかも技術大尉にすぎないのですが!」そもそもここへ来たのはウィッチの技術指導のためであって、指揮官なんて面倒事を引き受けるためではない。確かに 海戦ウィッチ以外の者には、水上の戦場に立ち,ネウロイと戦いながら戦闘指揮を執ることは難しいだろうが。
「外国の士官を任命するとはいえ,特に問題はない。この艦隊には外国にバレて困るような情報はなく、 それに 君がここに着任したとき,ブリタニア海軍からは『煮るなり焼くなり好きにしろ』と言われていてね。
つまり,今の君はカールスラントの海軍士官とたいして変わらず、本官でもこのように指揮官に任命することなどが可能だ。」 あのやろうども…
「あと,階級についてもあまり問題はない。技術大尉とはいえ多数の功績をもつ君に対して、ここにいる少女たちはみな新人で,一番階級が上の子ですら大尉だからね。」……まてよ,大尉というと…ツェッペリンのことか。 …彼女は貴族だから,結構プライドが高かったよな……
「なら、その大尉が文句を言うとしたら どうしますか?」
「 別に構わない。」わざわざ執務室まで呼び出されたツェッペリンは、すぐにそう答えた・・・ Why?
「実戦経験のない私よりも、エレン,教官である貴女の方が 上手く戦闘指揮を執ることができるだろう。
というわけで 任せた。」 「これで問題はないね?」……面倒だが,「 わかりました。」 まったく、また研究時間が減るなぁ。
「…まぁ,あくまで臨時だから我慢してくれ。本官も,昨日の海戦で多くの将官がヴァルハラへ送られたためにKonteradmiral(少将)に昇格させられて、これからますます仕事がさらに増えるのだからな。(ああ、ストレスでまた髪が抜けそうだ…)」不満が伝わったのか、司令官はこちらをなだめるように言う。・・・だが,なぜだろう?司令官から哀愁を感じる。
◇ ◇ ◇
1940年4月29日 ウーゼドム島へ向かう特設運送船の船上
「そういうことで、私が指揮を執ることになったわけだ。これから任務中は『カールスラント海軍水上歩兵艦隊 第一水上歩兵群‘‘臨時”司令 兼 義勇部隊隊長』と呼んでくれ。」
「いや ちょっと長くないかな。」「もちろん冗談だ、司令でいい。」
装備の整備などの準備は終わったので、あとは 着くまでレーベたちと話すくらいしかやることがない。
「うーん、なんでウーゼドム島に向かっているのかな?」ふと,レーベが疑問を
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