暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第81話 ジオの町の再会
[14/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
分が良いな。よし。シィル! 一発ヤルぞ!」
「え、ふぇっ!? あ、朝ですよ? ランス様ぁ」
「ご主人様がヤリたいと言えば、御奉仕するのが、奴隷の仕事だ! それに、久しぶりに昨晩は何もしなかったからな。ありすちゃんとだけだったら、まだまだ出したりんのだ。がははは!」
「は、はぅ……わ、判りましたぁ……」

 昨晩は、流石にユーリも疲れていて、宿にいったからランスに幻覚魔法を掛ける事が出来なかった。故に、ランスにとっては久しぶりの『何もない』夜だったのだ。

「おう。ユーリ。あのむさい元市長だが」
「ん? 元?」
「あいつには、下働きを命じたのだ。ヘルマンとも通じていた書類の山を見つけたのでな! がははは。喜べ。お前専属のマネージャー兼奴隷兼、男メイドとして 配置してやろう!」
「……謹んで遠慮するわ。んなもん いらん」

 男のメイドなど、みたくないと思うのは、老若男女関係なく、共通だろう。全力で断って問題ない筈だ。

 その後、ランスは気分良くシィルと共に建物へと入っていった。

「やれやれ……。まぁ ありすに関しては、ヒトミも『ファンになる!』って言ってたし…… ナイスだと思うが、な」

 相変わらずなランスを見送ると、ユーリも進んだ。

 そして、目的地へと着く前に、ジオの町の武器屋に目が止まる。

「ん……、メンテをしておくべきか。まだ目立った刃こぼれは無いが……」

 ユーリは、鞘に収めたままの剣を見た。
 リーザスの件の時から、ずっと付き合い続けてくれている《妃円の剣》。
 確かに武器は道具だ。だが、共に戦うと言う意味では頼りになる相棒でもあるだろう。だからこそ、きっちりとケアはしなければならない。

「点検をして貰うか。……まだまだ この先頼りにしなければならないからな」

 僅かに、鞘から剣を引き抜く。
 銀の輝きが 太陽光を反射させ、キラリと光り輝いていた。

「……恐らく、相手はトーマだ。オクの町、いや 或いはノースかサウス、と言う可能性もある。立地条件的には、オクで潜むより そちら側にまで退いて、万全に迎え撃つ、と言う策もあり得るからな……。今まで以上に頼りそうだ。……頼むぞ」

 ユーリは、そうつぶやくと、ちんっ と言う音を奏でながら、再び鞘へと収めると、ジオの武器屋へと入っていった。

 


〜ジオの町 武器屋〜


 扉を開けると、やや 穏やかなメロディが流れる。特殊な金属同士を打ち鳴らし、音を奏でている様だ。

「ん……、このチャイム音は……」

 中へと入ったユーリだったが、その流れた音に覚えがあった。
 そう、リーザスの武器屋《あきらめ》でも、同じ物を使っていた筈だった。リーザスに近づいたからこそ、そう感じてしまったのだろうか?

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ