第3章 リーザス陥落
第81話 ジオの町の再会
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の後ろについていくのだった。
〜ジオの町〜
場面は変わり、ジオの町。
ヒトミ達に司令本部へと向かう旨を伝えて、ユーリはそちら側へと向かっていた。ヒトミは、沢山一緒にいられたから、もう大丈夫、と言って笑っていた。この戦争をしっかりと終えたら、もっと我侭を訊こう、とユーリは考えるのだった。
「さて……、と場所は……ん?」
ユーリは司令本部の場所を確認していた時だ。街中で、突然男の悲鳴の様な、そんな叫び声が聞こえてきた。野太い声だった為か、そこまで響く事はなかったが、何かあったのは直ぐに判る。
「ヘルマン……ではないか。一応確認にいくか」
ユーリは、頭を軽く振ると、足早に声がした方へと向かっていき……、そして ランスにばったりと出会った。
「お、ランスか」
「む? がははは! よしよし、褒めてやるぞ。ユーリ。貴様の密告のおかげで、ありすちゃんに引っ付いていた小悪党を成敗できた」
「……なる程、あの悲鳴は 市長のものか。殺しまではしてないだろうな?」
「馬鹿者。ちょいと悪者にクンロク入れただけだ。殺しまでしてない」
「だといいがな」
「ユーリさん。おはようございます」
「ああ、シィルちゃんも一緒か」
ランスの影に隠れた位置にいたシィルが出てきて朝の挨拶を交わした。シィルもあの悲鳴については訊いていた様で……。
「そ、その……大丈夫なのでしょうか?」
「馬鹿者、シィル。オレ様がしっかりと解決したのだから、まるで問題ないのだ! がははは」
「ん。天罰が下っただけだよ。シィルちゃん。今回ばかりは、ランスが正しい。強引な気はするが……、あの手のは ある程度思い知らせとかないと、付け上がる」
「あ……ユーリさんがいうなら……」
と、言わなくていい事をシィルが口走ってしまった為、ランスのゲンコツが飛ぶ。
「ひんひん……い、痛いです。ランス様……」
「ご主人様に向かって何事だ! シィル!」
「た、ただ、ユーリさんとランス様だったら、って思っただけですぅ……」
「はぁ、朝っぱらから 仲良いな。2人は……。ん?」
やれやれ、と首を振っていた時、どこからか視線を感じた。
周りを見渡してみると……、2階の窓からこちら側を見下ろしている者がいた。
「おい、ランス」
「なんだ?」
「ほら。アレ」
ユーリがランスを呼び、指をさす。その先にいる人物を見て、ランスは大声で笑った。
「がははははは! 楽勝だ! ありすちゃん!」
笑顔でぐっと、サンズアップ。そのありすも見る見る内にこわばっていた顔が柔らかい物へと変わっていっていた。
「うんうん。良い事をした後は気
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