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役職?召喚魔術師ですがなにか?
魔物と君との間に割って入る
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恐らく何処かのファミリアで、更には絶体絶命のこの状況。
さっきの少女がポーションを求めたところから見て、壊滅寸前であることがまるわかりだ。

「魔法、強制転移!」

今にも放り下ろされる斧の対象にいる男と俺の位置を入れ換え、俺が斧の一撃を受ける。

”ザグッ”

切り裂く、と言うよりも砕かれるような感覚が、俺の肩にのし掛かり、その直後に激痛が走った。

「ぐおあぁぁぁ!?」

痛い痛い痛い痛い痛い痛い!?
正直嘗めてた!嘗めてましたダンジョン!嘗めてごめんなさいダンジョン!
これからは慢心せずに精一杯―――

「殲滅する…!」

―――ぶち殺すことを誓ってやる。

「魔法、非常食!」

その言葉の直後、俺の手のひらに乾パンの入った筒が現れる。
この乾パン一枚一枚にかなりの回復効果が付与されているため、劣化番の仙豆だと思うのが簡単だ。

「はぐっ」

中から6枚ほどつかんで口のなかに放り込む。
乾いた食感と甘味のある味わいが口に広がり、俺の傷は完全に塞がっていた。

「アンタ等、これ食って下がってろ!」

乾パンの筒を後ろにいる人達に放り投げ、俺は怪物たちを見据える。
ざっと数えて40〜60体はいる。目測で図ってレベルが4〜6程だろう。
モンスターは5匹までなんだぞ!と言っても聞いてくれないのがこの世界であるため、個人的なルール違反を殲滅しよう―――

「魔法、古のルール。続いて召喚、青眼(ブルーアイズ)白龍(ホワイトドラゴン)!」

―――社長の嫁でなっ!

『ガアァァァァ!!』

俺の目の前に召喚の魔方陣が出現し、光輝く白い龍が姿を現す。
初めて海馬がコイツを召喚したときの感動がわかる…。
カッケーーー!

「嘘…」

「ドラゴン…だと…!?」

後ろでは乾パン食って回復したパーティーの方々が、ブルーアイズを見て目を丸くしていた。

「殲滅しろ!魔法、滅びの爆裂疾風弾(バーストストリーム)!!」

ブルーアイズが吐き出した一閃の光が、敵を全て埋めつくし、爆発を起こした。
後に残ったのはそこらじゅうに落ちている魔石と、数々のドロップ品。
そして巨大なクレーターだけだった。

「よぉし、戻っていいぞブルーアイズ」

『グァルゥ…』

またね、と言うように青眼の白龍は光に包まれて姿を消した。

「さて…」

俺は団体様の方へと向き直り、笑顔を向ける。
全員が乾パンを食べたようで、傷は塞がり、立っている者もちらほらいる。
しかし―――

「ひっ――――」

―――どうやら怯えられているようだった。

「あー…」

しかしながら俺にもやらなきゃ行けないことくらいはある。
これを聞かないとどうしようもないこ
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