Chapter T:to the beginning
第03話:ネメアの獅子
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がかかる筈なのだ。時間が惜しい。
「それにしても、ここで『ネメアの獅子』とはな。余りにも出来過ぎた演出だ」
89階層から100階層までの階数は丁度12。ここから100層まで全てが階層主だとした場合、丁度ラインハルト達は12の偉業を成し遂げたと見做せるわけだ。
「かのヘラクレスは12の偉業を為して神の座に召し上げられたのならば、我らが運命は――」
馬鹿馬鹿しい。思考を中断して自嘲気味にそう呟く。
そもそも本来の目的はダンジョンをサクッとクリアしてその後の余生は自由気ままに過ごす事だ。ダンジョンをクリアした英雄として扱われる可能性は否定できない上に、フレイヤを筆頭に様々な神に目をつけられるだろうが、そもそも自分たちが神になるなど自惚れにも程があるというものだ。
「ふむ、それにしてもシュライバーには悪い事をしたか...次はシュライバーに戦わせるか」
原作通りのラインハルトならともかく、前世の記憶もちの別の魂が混じったラインハルトなのだから、部下も当然思いやる。先程かなりシュライバーはやる気になっていたところを、無理矢理自分が代わって貰ったのだ。そのお詫びも含め、やる気がある部下はドンドン使わなければなるまい。
よし、次の階層主はシュライバーにやらせよう。
そう考えつつ皆が下に降りる場所を探すのを待つラインハルトに思わぬ報せが入ったのは、その数十分後だった。
「ハイドリヒ卿!下へ降りる場所が発見できません!」
「…何だと?」
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