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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
一の刻・少年期編
第九話「取り戻せ!春風のフルート」
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れはともかくとして、リュカ殿、私達の話を聞いてもらえますか?」
「うん。僕に出来る事なら力になります」
「ありがとうございます。それでは……」
ポワンはリュカに語って聞かせた。
この村の長は代々季節の移り変わりを司る妖精で、代替わりしたばかりの自分も春を呼ぶ儀式を間近に控えていた。
そんな時、儀式において最も重要な神具の春風のフルートが何者かによって奪い去られ、雪の女王の手へと渡ってしまったのだ。
その為儀式を執り行えなくなってしまい、世界は何時までも冬のままで春へと季節を移せなくなっていた。
「このまま春の訪れが無ければ自然界のバランスは崩れ、どのような事態になるか分かりません。ですから一刻も早く春風のフルートを取り戻し春を呼ばねばならないのです。しかし私達妖精族は闘う力の無い弱い存在、私達だけでは春風のフルートを取り戻せないのです」
「そこで私が人間界へと赴き、私と共に闘ってくれる勇者を捜していたの」
「そうだったんだ」
ポワンは玉座から立ち上がるとリュカの元へと歩いて行き、その肩に優しく手を置き語り掛ける。
「貴方の様にまだ年端もいかぬ少年にこの様な事を頼むのも心が痛みますが最早ほかの人間を捜す時間は無いのです。このベラと共に春風のフルートを取り戻す為に雪の女王と闘っては下さいませんか?」
「分かったよ、レヌール城のオバケも僕らが懲らしめたんだ。そんな悪い奴なんか僕達がやっつけてあげるよ」
リュカは胸を叩きながら誇らしげに引き受け、その足元ではリンクス達も元気よく鳴いている。
「ガウーーンッ!」
「ピイッピイピイ!」
「友達の為だもん、僕達だってリュカと一緒に闘うよ!」
「まあ、それは素晴らしい!あの事件を解決したのは貴方だったのですか。それに頼もしい仲間もいるのですね」
「えへへ、うん!僕の大事な仲間で友達なんだ!」
リュカはそう言いながらリンクス、ピエール、スラリンの順に頭を撫で、リンクス達もそれが気持ちいいのかリュカに擦り寄って行く。
「そろそろ出発しましょう、リュカ」
「そうだね、早く春を呼ばないと。リンクス、ピエール、スラリン、行こう!」
「ガウッ!」
「ピイッ!」
「分かったよ!」
「ではまず、宿屋の中にあるよろず屋で装備を整えなさい。私の使いと言えば無料で用意してくれるでしょう」
「ありがとう、ポワン様」
「ベラ、リュカ殿をしっかりとサポートするのですよ」
「任せて下さい。さあリュカ、大船に乗ったつもりで私について来なさい」
「…その大船、氷山にぶつからないといいんですけど」
「……ヤな事言いますね、ポワン様」
そうしてリュカはリンクス達を引き連れて元気に駆け出して行く。
玉座の間を後にして階段を下り、一階の図書室に来ると妖精達
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