暁 〜小説投稿サイト〜
とある3人のデート・ア・ライブ
第八章 反転
第12話 明かされる真実
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をした瞬間にまた無機質なドアが現れた。

上条が恐る恐るドアを開けると、そこはまた真っ黒な空間だった。さっきとは正反対の……でもそこに人がいることはすぐにわかった。

服装は攫われた時のメイド姿のままだったが今はそんなことは気にするほど余裕はなかった。

そこにいる人ーー十香は三角座りをしながら俯いていた。

神代「五分で終わらせろ。それで夜刀神十香が元に戻るかどうか大きく変わる」

そう何の説明も無しに一方的に言い終えると、バタンとドアを閉めた。

無茶だ……と少し思ったが目の前で女の子が悲しんでいるんだ。

ここで助けなければ男では無い。

上条「十香……」

ゆっくり近づきながら話しかける。

すると、十香はそれに反応したのか、身身体をピクンと震わせた。そしてそのままの姿勢でゆっくり話し始めた。

十香「……私のせいだ」

上条「……」

十香「……私が、弱かったから……涙子も、当麻も……傷つけてしまった。そして、シドーは………私が殺した……っ!!」

押し殺すような声で言葉を発する。泣いているようだ。

それでも上条は前へ歩むのを止めずに十香の近くまで行く。そのまましゃがみこんで十香に話しかける。

上条「……でも、俺たちは今の十香の方が心配だ」

十香「力がいる……もう誰にも負けないような……誰も傷つけないような力が!!」

上条「それで自分の心を閉ざすのか?それじゃあ意味無いだろ!助けたかった十香はそんな奴じゃないって皆んな思ってしまうだろ!!」

十香「じゃあどうすればいいのだ!!?シドーを殺して……私はどうしたら……っ!」

上条「士道は死んでない!!」

十香「…………え?」

そこでようやく十香が顔を上げてこちらを見た。顔は泣きじゃくったのか、涙の跡がすぐ分かった。

上条「士道は生きてる……だから目を覚ませ!」

十香「でも、それでも……私は取り返しのつかないことを……」

上条「じゃあ皆んなに謝ればいい!佐天さんも士道も俺も!皆んなも許してくれる!!絶対だ!!」

十香「……本当なのか?」

上条「あぁ!勿論だ!だからーー」

神代『時間切れだ』

と、上条が何かを言おうとした時アナウンスの放送のようにこの部屋に柑果の声が聞こえた。

刹那。

視界が歪み、後ろから引っ張られるような感覚に襲われる。

上条「(な、何だ!?)」

と上条が思うも一瞬の内に意識が飛んでいった。

だが、意識が飛ぶ直前に、またも柑果の声が聞こえた気がした。

神代『あ、少し身体を借りるよ』

その言葉の意味を考える暇もくれずに上条の意識はどこかへ消え去った。






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