第八章 反転
第12話 明かされる真実
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の夜。父と母と柑果の三人で寝る準備をしている時だった。
「うーん」と柑果が唸っているのを父が心配そうに見ていた。
「どうしたんだ?」と声を掛けると「なんか、こう……分かりそうな……」と意味が分からないことを言っていた。
知り合いの人に難しいナゾナゾでも出されたのか、と最初は思っていたが、数分後それは間違いだったと明確に理解した。
神代「その時、私は浮いたんだよ」
上条「浮いた!?」
凜祢「どうして……」
上条「………まさか」
神代「そのまさかだよ。私″魔術を扱う男の人″と握手しただけで魔術が使えるようになっていたの」
凜祢「でも、どうして使えたの?」
神代「分からない。強いて言えば才能……だろうね」
両親はもちろん、柑果自身もこの現象に最初は理解出来なかった。
その日はすぐに寝て、早朝にもう一度同じことをしてみた。すると、昨日よりも高く飛べるようになり、身体も自由自在にコントロール出来るようになっていた。
他にも手から炎も出せたが、まだそれだけだった。その間にも自分の頭の中で勝手によく分からない魔法式が形成されていった。
ただ、柑果は魔術の「ま」の字も知らない素人なのでこれが何を示してるのか分からなかったし、今は使おうと思わなかった。
でも、だからこそ。
それを知りたかった。
だから母親に頼んでもう一度街に向かった。
そこで、偶然にも昨日の男に遭遇した。
神代「そこからは流れるように魔術専門の学校に行かされたよ。教育費も無料。あの時八歳だった私は飛び級で勉強してたよ。周りは十五歳以上しかいなかったからね」
凜祢「そんなことが……」
上条「じゃあ幻想殺しは……」
神代「魔術にも学校の科目と同じように人それぞれ得意不得意があるんだけど……私はどれも得意で色んな魔術を学んだんだ。それで色んな法則を学んで、時には見つけて……そしてついに誰も発見できないような共通点を見つけて、それを壊す魔術を作った……それが今の『幻想殺し』ってわけ」
上条「……『幻想殺し』のことは分かったけど、それがどうして神代がここにいることと繋がるんだ?」
神代「うーん……話せない、というよりは時間が無いな」
上条「……え?どういうことだよ?」
凜祢「……そろそろ切れるんだね?」
神代「あぁ。夜刀神十香が色んな精霊の力を使ったろ?そこから溢れでた魔力でお前と夜刀神十香をここに連れ込んだんだ」
凜祢「だからここは当麻と十香ちゃんの意識の間ってわけ」
上条「え?でも十香は……」
神代「この先さ」
柑果が右手を少し上げて親指と中指でパチンと音を鳴らす。すると、瞬き
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