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ウルゼロ魔外伝 GANTZ/ULTRASEVEN AX
仁-セブンアックス-
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膨れ上がっている。

変身したわけでもないのに…この力、一体!?

しかし、まだ安心するには早かった。殴り飛ばされた怒りもあいまってか、ネギ星人は空高く飛び上がり、岸本さんに襲い掛かってきた。傍らにいた玄野さんが、彼女に伸びてきた奴の両腕を引っつかんだ。僕のときと同じように、彼の両腕も膨れ上がっていた。
それから玄野さんは何かに目覚めたように、ネギ星人を殴り始めた。その一撃一撃が凄まじく、ネギ星人の右腕をへし折った。
腕を折られ、玄野さんからも容赦ないラッシュを叩き込まれ、ネギ星人は命乞いをし始めた。ネギをあげるから許してくれと。だが玄野さんはキレていた。恐らく昔なじみでもある加藤さんを傷つけられた怒りがそこにあったのだ。
「計ちゃん、もういい…」
かすれた声で加藤さんが言った。あれだけ血を流していても、まだ息があったのだ。その一言で、一時玄野さんが動きを止めていると、突然どこからかワイヤーが飛んできてネギ星人を縛り付けた。飛んできた方を見ると、闇の中から西と名乗っていた少年が姿を見せた。どうやら僕たちが着ているスーツには力を上げるだけじゃなく、
あのスーツにはステルス機能があったとは予想外だった。

しかし僕は疑問に思った…なぜこの少年はヤクザのおっさんたちを助けに来なかったのだ?姿を隠し、銃でネギ星人を撃ちさえすれば、死なずに済んだ人たちがいるはずだ。
その理由はすぐに明かされた。西は、おっさんたちの殺される残虐な光景を文字通り楽しんでいたのだ。恐らくこの少年は以前からあの黒い球体によって呼び出され、あんなグロテスクなものを見続けてきたのだ。そのせいで、こんな吐き気を催すような光景に対して不快感どころか、快感に思うだなんて…。
信じられない外道だった。こんな人間を守るために、僕の父たちは戦ってきたというのか…。
「こいつの死ぬ姿、見てみたいでしょ?」
下卑た笑みを浮かべ、ネギ星人を殺すように促す西。
しかし、玄野さんはふざけるなの一言で一蹴した。自分の友人を傷つけられても、彼は最後の最後でネギ星人への殺意を消していた。
西のせいで人間に失望するところだったけど、思い出せば強姦魔になろうとしたヤクザのおっさんを止めようとした加藤さんや、今こうして西を否定した玄野さんがいる。何も外道ばかりじゃないのだ。だから父さんたちも守ってきたんだ。
一人勝手に呆れ顔になって自分の手持ちの銃の引き金を引く。まさか、今度は自分が殺すのか。
しかしそうはならなかった。引き金を引かれたネギ星人が、転送されたときの僕たちと同じように頭から輪切りのように消えていく。
どうやら僕たちが使っている銃には二種類ある。一つは破裂させる効果のある抹殺用、もう一つは西が今使った転送用の銃だという。そんなものがあるなら早く説明してほしかった。だがこんな快楽
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