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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
一の刻・少年期編
第六話「廃城の戦い」
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のか徐に顔を上げながらビアンカ達に答える。
『私達の体はこの城に葬られ、安らかな眠りの中に居ました。しかし、ある日突然その眠りは遮られました。何者かがこの城を牛耳り、私達の魂を呼び起こしたのです。その日から私の魂はこの城を彷徨い続け、同じ様に彷徨っているであろう王の魂とはその何者かの邪魔によってすれ違い続けているのです』
「酷い……」
「安心して、僕達はそのオバケを退治しに来たんだ。王妃様達も助けてあげるよ!」
「そうね、リュカと私でそんな奴コテンパンにしてやるわ」
「「えいえいおーー!」」
アリナのそんな二人を見つめる瞳には涙が浮かんでいた。
『ありがとう二人共、あなた達は本当に勇気がある子供ですね。あなた達に神の御加護がありますように』
そう言って送り出してくれたアリナを残して二人は再び城の中を捜し始めたが、その間も廃墟になった城に住み着いた魔物達が襲って来る。
大蛇の骨が邪悪な波動を受け、仮初の命で動き続ける「スカルサーペント」
まるで蛇の様に怪しげな炎の様な幽体の「ナイトウイプス」
長い舌を持つ見た目その物の「ゴースト」
捨て置かれた蝋燭に邪霊が取り憑いた「おばけキャンドル」
次々と襲い掛かってくる魔物達だが、幼いながらも幾度もの実戦でレベルアップを重ねているリュカ、そんな彼に負けじと闘うビアンカの前に魔物達も倒されて行った。
歩き続ける二人の前にアリナの時の様な淡い光の中に一人の男性の姿が浮かび上がって来た。
立派な服装に頭に乗っている王冠から、彼が王妃のアリナが言っていた王様だと言う事が見てとれる。
「すみません、あなたが王様ですか?」
『ん?おお、これは可愛らしいお客様達だ。……それにしても私の様な幽霊を目の前にして怖くないのかい?』
「全然、ねえリュカ」
「うん、王妃様と同じでぜんぜん怖くないよ」
『な、なんと、お前達は王妃に…アリナに会ったのかい?』
「ええ、王様の事も心配してたわ」
王妃の霊とも出会い、同じ様に彷徨っている事を伝えるとレヌール王は悲しい顔をして涙ぐんでいた。
「安心してよ王様、僕とビアンカが悪いオバケを倒して王様達を助けてあげるから。王妃様ともそう約束したんだ」
「そうよ、大船に乗った気持ちで任せておいて!」
『あ、ありがとう、勇気ある子供達よ。お礼と言っては何だが君達の現在のレベルを調べてあげよう』
レヌール王はそう言うとリュカとビアンカの頭の上に手をやり、何か呪文の様な言葉を呟くとその手に灯った光が二人の体を包んだ。
『ふむ、坊やのレベルは年齢からみても結構高いな』
「王様は神父様じゃないのにそんな事がわかるの?」
「こら!分かるんですかでしょう」
『はっはっはっ、構わぬよ。儂も神父達と同様に精霊の声を聞く修行は
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