エピローグ
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帰ってきて一週間ほど経った日。
帰ってきてからとても忙しかった私は、久しぶりにコナンくんたちのことを思い出していた。
あの時はこうだったな、とかあの日はこんなことあったな、とか。
部屋で感傷に浸っていると、総悟が入ってきた。
「何やってるんでぃ、恋奈。」そう言って、私の隣に腰を下ろす。「あ、もしかしてあの坊主たちのことかぃ?」
「ピンポーン」私は囁くように言った。「総悟は思い出したりしないの?」
「そんなに思い入れがないもんでねぃ。」
「そっか。」
しばらく二人で押し黙っていると、土方さんが入ってきた。
「おいお前ら。攘夷志士が近くで反乱を起こしたそうだ。今すぐ行くぞ」
「はーい」
「ほーい」
私たちは準備を始めた。
出かける前に、別れ際に撮った写真を見つめる。
みんないい子だったなぁ。もう一回でも、会えたらなぁ。
そう思ってから、写真を引き出しにしまい、傘を持って総悟と一緒に屯所を飛び出した。
コナンside
「行ってきます!」
蘭と一緒に事務所を出る。
出るとすぐ、歩美たちが駆け寄ってくる。
「おはよーコナンくん!」「おはようございます!」「よおコナン!」
「よおお前ら」俺はあくびをして言う。「何か元気すぎじゃねえか?」
「実はねー!」歩美が飛び跳ねながら言う。「恋奈お姉さんが残してくれた手紙が、はかせの家から見つかったんだってー!」
「灰原さんが届けてくれたんですよ!」
俺はびっくりして灰原を見る。灰原は得意そうに封筒を掲げて見せた。
「灰原!コナンに見せてやれよ!」
灰原がこっちに来て封筒を開け、手紙を取り出す。
そこには小ぎれいな文字でこう書かれてあった。
〈みなさんへ
この手紙を皆さんが読む頃には、私は私の世界で真選組一番隊副隊長として戦っていることでしょう。
今回は私たちがお世話になったとともに、大変迷惑をかけてしまいました。
ごめんね。
小学一年生にとっては少し刺激の強い場面も見せてしまったかもしれません。
でも、あなたたちのおかげで私は記憶を取り戻し、無事にみんなで元の世界に戻ることができました。
本当にありがとう。
いつでも私たちのことを思い出せるように、写真を残しておきます。
ちゃんと和葉ちゃんや平次君にも見せてあげてね。
そして、また神威たちが来るようなことがあったら、遠慮せずに私たちを呼んでください。
どうやって呼ぶのかって?
それは、私に聞かないで。
それでは。
真選組一番隊副隊長 如月恋奈〉
「へぇ。」蘭が言う。「恋奈さん、いい人だね。」
「はい!」光彦が言って、写真を取り出す。「これが手紙についてた写真です。」
写真には、満面の笑みを浮かべる恋奈さんが写っていた。
俺は空を見上げ、恋奈さんのことを思い浮かべた
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