第49話 目指す未来
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」
女神の説明によれば、本来死ぬはずではなかった生命体は特別に別の存在として生まれ変わらせて新たな人生を送ることが出来るらしい。
それを聞いたエックスはまさか“ルイン”になる前の彼女がレプリロイドに生まれ変わった挙げ句、再び死ぬことになるとは夢にも思わなかっただろうなと思う。
「あの、女神様」
「ん〜?何かなエックス君?この女神様は答えられる問題ならいくらでも答えるよ。あ、でもこの先の未来はどうなるのかなんて質問は抜きだけど」
「分かっています。未来は自分自身の力で掴み取る物ですから…。僕が聞きたいのは、“向こう”の世界…この世界とは違う未来を歩んでいる世界のことを教えてくれませんか?」
「ん〜、普通ならパラレルワールドのことを教えるのはちょっとばかし問題あるんだけど…“向こう”の世界に構いすぎて、こっちのルインちゃん達のサポートを疎かにしちゃったから…謝罪も含めて教えてあげる。ちょっと失礼〜」
女神の手がエックスの額のクリスタルに触れると、手から光が溢れ出し、パラレルワールドの情報がエックスの頭の中に入り込んでくる。
ルインがVAVAとの戦いで死んでから、ドップラー博士の反乱までは殆ど同じだ。
しかしレプリフォース大戦以前に女神が介入してから、エックスが知る未来から変わり始めた。
ルインの復活。
アイリスの生存。
全く見たことのないルナというレプリロイドの存在。
ディザイアの暴走。
ゼロのオリジナルボディの封印。
ナイトメアウィルス事件の首謀者であるゲイトの生存。
そこからはエックスが全く知らない未来が広がっていた。
恐らくは今と同じ時間軸であるはずの“向こう”の世界では妖精戦争は起きておらず、ルインもゼロもいる。
他にも生きているかつての仲間達が自身と共に穏やかに笑っている。
短い時間で自分の中に流れ込んだ大量の情報に眩暈を感じ、エックスはよろめいた。
「おっと、大丈夫?エックス君?」
よろめいたエックスの体を女神が支えた。
「あ、はい…少し…混乱してます…」
こちらと“向こう”の世界の未来の違いに一瞬だけ羨ましいと感じたが、こちらの世界での戦いを経て、今の自分があるのだということを思い出し、エックスは再び女神に視線を遣る。
「“向こう”の世界のエックス君が羨ましい?」
「羨ましくないと言えば嘘になります…。」
こちらと“向こう”のあまりにも違いすぎる未来に“向こう”の世界を羨ましいと思ってしまうのは無理もないだろう。
「でも…ああいう明るい未来も創れたんだと分かって嬉しかったです。」
「そっかそっか」
「同時に目標も出来ました。“向こう”の世界と同じくらい…いえ、それ以上の未来を創
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