第12話 武神VS冬木の虎
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るので今度こそはと、百代目掛けて木刀を突く構えのまま突っ込んで行った。
そんな大河を迎撃すべく、体を安定させるために片手を地に着け、もう片方の手に気を込める。
「藤村流――――」
「川神流――――」
そして互いに近距離に迫った時に技を繰り出した。
「――――鬼穿ち!」
「――――致死蛍!」
強烈な気弾と受ければ貫かれるのは当然の突きのぶつかり合いは、周囲に衝撃波を生み出して結界に罅を入れる。
『〜〜〜っっっ!!』
そして当然強烈な技がぶつかり合った上で威力が同じであれば、その反動で両者が後方に吹き飛ぶのも必然だ。
そうして両者は立ち上がる。
百代に至っては、漸く平衡感覚が戻って来た様だ。
「やるわね百代ちゃん」
「・・・・・・ふぅー。――――大河さんこそ、とても最低限の鍛錬程度とは思えない位の技の練度ですよ」
『でも――――』
これで周りが終わったのかと思っていたが、中心の2人の気がさらに高まった。
『――――まだまだこれから(よ・です)!』
そのまま両者は戦いを再開して行った。
−Interlude−
夕方。
百代に鉄心、ルーに一子の4人は門前にて、大河の見送りに来ていた。
「今日はすまなかったのう。せっかくの休日を川神院のため消耗させてしまって」
あの後百代と暫く戦ってから昼食を挿み、川神院の修行僧達とも稽古をしていたのだ。
「いえいえ!私もこうして久しぶりに川神院で体を動かせたので、充実した一日でしたよ」
大河の態度に安堵する鉄心。
「それに一子ちゃんとも触れあえたしね!」
「わふぅ〜」
大河に顎を撫でられて癒される一子。
まるで飼い主と飼い犬の様だ。
「ルー師範代も、私が武道四天王の一角を努めていた時比べてより強くなって・・・・・・ポイントはそのポーズですか?」
「そうだネ!この態勢は私にとっては最大に気の廻りをよくするからネ」
そうして最後に百代に向いた大河は、唐突に謝る。
「今日はごめんなさいね」
「な、何をいきなり・・・!?寧ろ良い経験を積ませてもらえた上に楽しかったですよ?」
「でも完全燃焼じゃないでしょう?正当な真剣勝負じゃないもんね」
「う゛」
百代は図星を突かれたように言葉を詰まらせる。
「とはいうモノの、百代ちゃんの全力を受け止めきれて尚且つ時間帯が似てる人と言えば・・・・・・やっぱり士郎だけなのかしら?」
「衛宮クンかい?彼が強いのは知っていたがそれほどとは初耳ですよネ?総代」
「いんや、儂は知っとったぞ。雷画に会うたんびに衛宮士郎の自慢話を無理矢理聞かされ取るか
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