第12話 武神VS冬木の虎
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翌日。
士郎は、百代を土日祝日祭日まで縛る気は無いので、今朝は百代は掃除に来ていない。
なので、今朝は何時も通り鍛錬に精を出し何時も通り全てを士郎1人で掃除して朝食を作ると言う、今迄通りに過ごしていた。
そして気分屋な所があるスカサハは、今朝も何時も通り朝食の場には居なかった。
結果、これまた何時も通り大河と士郎の2人きりで朝食を取っていた。
「士郎、今日は予定通りずっと籠ってるの?」
大河は、ウインナーをつまみながら士郎に聞く。
「そうだけど・・・人を引きこもりのように言うのはやめてくれ」
士郎は、大河の言い方に苦虫を噛み潰したような嫌そうな顔で答える。
「もぐもぐ、ん、表現としては違うかもだけど、籠ってるのは事実でしょ?」
「事実とは言え、言い方ってものがあるだろう?大体、いい年して彼氏も居ないからって年がら年中引きこもるか、音子さん(←実際はおとこ、と読む)の店に居座るだけの寂しい藤姉に言われたくないな」
「んな!?・・・・・・ふふん!残念だったわね?士郎!私はお昼にある人に、お呼ばれされてるのよ?」
士郎の言葉に一瞬だけ怒りと悲しみに詰まった大河だが、取り繕いながらも胸を張って自慢するように士郎に言う。
しかし上手なのは士郎の方だった。
「招待してくれてるのは男じゃなくて女性だろ?しかも川神百代」
「なっ!?――――ど、如何して士郎がそれを知ってるの?昨日の朝、百代ちゃんが衛宮邸から出て行ってから話した内容なのに!」
大河は虚勢がばれた事に、目尻に涙をためながら悔しそうに士郎に聞いた。
そんな大河に溜息をついてから士郎は答える。
「藤姉・・・・・・藤村組本部の藤村邸の私室どころか、昨夜俺が帰ってきた時には居間でテレビ点けっぱなしで此処で寝落ちしてたんだよ。それで勿論俺が藤姉を運んだんだけど・・・覚えてないのか?」
「え!?で、でも、私何時もの寝巻になって布団の中で起きたわよ・・・って!まさか士郎!?アンタ私を着替えさせたの!親しき仲にもれ――――」
「その辺はちゃんと、給仕である晴香さんに頼んだぞ。だから糾弾される覚えはないな」
士郎の言葉に歯噛みする大河は、一層悔しそうにする。
しかしそこで我に返る。
「ちょっと待ちなさい!如何して私と百代ちゃんの話を知ってたのか、まだ聞いてないわよ!」
「別に言う気が無かった訳じゃ無い。―――言うなら藤姉の運搬時に、寝言で聞いただけだ」
「ちょっと!何人の寝言を勝手に聞いてるのよ!!」
「寝言を聞かれたくないなら、衛宮邸で寝落ちしないように今後努めればいいだろ?つまり寝落ちした藤姉が悪いんだ。それとも気持ちよさそうにしてる所を
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