第2章:異分子の排除
第17話「(元)兄弟対決」
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ぁ、本気出せよ。」
「なに...!?」
あまりの弱さに、秋十はそう言う。
これは挑発ではなく、素でそう思ったのだろう。
だが、一夏は侮辱されていると受け取り、さらに怒りで攻撃が雑になる。
「攻撃する暇もない癖に、よくそんな事が言えるなぁ!!」
「ん?....あぁ、その事か。」
「がっ!?」
素早く一夏の攻撃を受け流し、秋十は鋭い蹴りのカウンターを入れる。
「俺は防御主体の戦い方が好きなんでな。生憎、攻撃は得意じゃない。」
「ぐっ...てめぇ....!!」
蹴りをまともに喰らった一夏は秋十を睨みつける。
そんな一夏を、秋十は冷めた目で見ていた。
「.....篠咲弟の勝ちだな。」
「...一応聞きますけど、どうしてですか?」
管制室では、試合の様子を見て結果をそう言い切った千冬に山田先生が聞いていた。
「見ての通り、織斑の攻撃は全て完璧に防がれていた。おまけに防御主体のカウンターによる攻撃。織斑は篠咲弟と相性が悪すぎる。」
「織斑君の武器は近接ブレード一本しかありませんからね...。」
「さらに、篠咲弟はまだ力を隠している。...こちらは篠咲兄との戦いのために温存しているのだろうな。...まぁ、この二つの理由から織斑は勝てん。」
「なるほど...。」
他にも冷静に戦況を見ているかどうかもあるが、ここでは省いておくようだ。
「...それにしても、篠咲君があんな冷めた目をするのは驚きましたね...。」
「....それだけ、辛い目に遭い、努力を重ねてきたのだろう....。」
「織斑先生...?」
どこか暗い声色となった千冬に、山田先生は疑問に思った。
「...今は関係ない事だ。まだ試合は終わっていないぞ。」
「あ、はい、そうですね。」
そう言って、二人は再び試合に集中し始めた。
「はぁあああっ!!」
「...ふっ!」
―――ギィイイン!
突っ込んできて放たれる一夏の斬撃を、秋十は右斜め下に受け流すように防ぐ。
「...はぁっ!」
「がぁっ!?」
そのまま秋十は回転し、地面に向かって叩き付けるようにブレードを一夏へと叩き込んだ。
それにより、一夏は地面へと突っ込む。
「......。」
「ぐっ....くそ、が....!」
秋十は黙って地面に降り立ち、一夏が悪態をつきながら這い出てくるのを待った。
「調子に乗るなぁああああああ!!!」
「........。」
叫びながら一夏は秋十へと突っ込む。
ブレード“雪片弐型”が変形し、エネルギーの刃
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