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クラディールに憑依しました 外伝
少し焦りました
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ッコリと微笑まれてリズが若干引いてる、初々しいな。



「とりあえず、この家の所有権だったな? 原価で譲るぞ」

「………………エ? お、おいおイ? 話し合いはどうしタ? 自棄にアッサリしてるナ?」

「此処にこだわる理由が無くなった――――それだけだ」

「どういう風の吹き回しダ?」

「ちょ、ちょっと待ってよ!? さっきまでは譲る心算は全く無かったでしょ!?」

「話し合いによると言った筈だが?」

「その話し合いすらしてないでしょ!? 何でどうでも良くなっちゃったのよ!? アシュレイさんが美人だからッ!?」


 何かリズが唸りを上げて噛み付いてくる、何が気に入らないんだか。


「あの、良く解らないんですけど、アシュレイさんにこの家を譲るんですか?」

「そう言う事よ、今お店を出してる場所だとちょっと問題があってね、此処に移転したいの」

「今のお店はフローリアの転移門広場前ですよね? お客さんも沢山来て凄い人気じゃないですか!」

「売れるのは観光客向けの量産品ばかりで、攻略組の客足が目に見えて減ってしまったの、

 だから転移門広場から離れた場所を探してたのよ、ユウ……、――クラディールが先に買ってるとは思わなかったわ」


 今一瞬俺のリアルネームを言いそうになったな?


「そう言う事ならなおさらだな、原価どころか割引してやろうか?」

「いえ、結構よ。いくら最前線のパーティーとはいえ、色々とお金は必要でしょ?

 わたしが作った防具をいくつか渡して置くわ、血盟騎士団のデザインなら丁度良い素材の物があるから」

「ちょっと待ってよ!!」


 放置してたリズが大声を上げた。


「アシュレイさんの装備は気に入った人にしか作らないって――――」

「気に入ってるわよ? だって――――」


 アシュレイが俺に視線を向けて了承を取った。


「――――――――わたし達、リアルでは中学からの付き合いですもの」


 ピシッ!! っと、時が止まった気がした。妙な冷気が空間を支配している気がする。


「………………一応言って置くが俺と同級生って意味だからな?

 同じゲームをしてるって知ってたら、とっくの昔に合流してるだろ?」

「え? あ、そう、そうだよね! ……………………」


 一瞬だけ時は動き出したが、また微妙な空気が漂い始めた。


「話の途中だったな、アシュレイの作った装備って軽か皮だろ? 俺はリズの装備を気に入ってるんだ。

 着もしない装備を贈られても困る、他のプレイヤーに回しといてくれ」

「アレから色々と勉強して納得のいくデザインも増えてきたのよ?」

「着せ替えが目的だろ
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