魔導士vs.ドラゴン
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遂げていくのか気になるところもあったが、今はそれどころではないとカグラとリオンは緩みかけた気持ちをもう一度絞め直す。
「他にもまだドラゴンは大勢いる!!俺たちは他のギルドの援護に―――」
そこまで言いかけてリオンは何かに気付いた。こちらに戻ってこようとしているレオンのすぐ目の前で、煙に包まれているドラゴンのシルエットを見て。
「レオン!!危ない!!」
「え?」
何が危ないのか理解できず、その場に立ち止まるレオン。そんな彼の行動を待っていたかのように、煙の中から巨大な岩の塊が彼にのし掛かってくる。
「がっ!!」
倒され、踏み潰されそうになるレオン。しかし、なんとか持ち前のスピードとパワーでギリギリのところで耐えていた。
「なかなかやるのぉ、小僧。だが、人間である限り、ドラゴンには勝てん!!」
体を貫かれているはずのドラゴン。しかし、そいつはまだ倒されてはいなかった。
「くっ・・・ちょっとヤバい・・・」
不意をつかれた上に力の入りにくい体勢でドラゴンの足の下に入ってしまったレオン。彼はかなり力を入れて押し返そうとしているが、現状維持が精一杯なようだ。
「待ってろレオン。今助ける!!」
「お願い」
リオンはそう言うと、お馴染みの造形魔法の姿勢に入る。
「アイスメイク・・・スノードラゴン!!」
リオンの後ろに岩のドラゴンとほぼ同じ大きさの巨大な竜が作り出される。
「そうか!!ドラゴンにはドラゴンで対抗か!!」
「さすがリオン!!私ももっともっと回るよぉ!!」
リオンの狙いを読み取ったヒビキがそう言い、彼の後ろでオーバがクルクルと体を回転させている。そんな彼女を見た魔導士たちは苦笑いを浮かべていた。
「まだだ!!アイスメイク・・・大猿!!
アイスメイク・・・白虎!!」
立て続けに二体の造形を作り上げるリオン。しかも今回の大猿と虎は普段の造形よりも遥かに大きいものとなっている。
「同時に三体・・・トリプルバトルで見た技だな」
「頼もしいものだ」
「最も、お前との試合ではこれでも決着が着かなかったがな」
カグラ、ジュラ、リオンがそう言う。すると聖十の称号を持つこの男が、リオンが作った氷の大猿に飛び乗る。
「拝借する。カグラ殿!!参ろう!!」
「承知!!」
「俺を置いていかれては困るな!!」
それに続くようにカグラが竜に、リオンが虎へと飛び乗り、ドラゴンへ向かって突進する。
「この刃が砕け折れようとも私は戦う。不倶戴天の刃を受けよ!!」
「我が力、今こそ見せてくれよぉ!!」
「師匠ウルの名にかけて、俺は負けられん!!」
リオンの造形たちで十分に加速をつけた三人は、一斉にドラゴンに向
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