竜と詠む史は
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いる。使者への対応はついででしか無かった。
すっと、彼は遠くを眺めた。成都の都を。
後に彼は、別の方角を眺めた。北東の空を。
黒に星々が煌く空を見て、緩く笑う。
「益州での最重要地は……漢中。落鳳破で落ちるのは劉備軍の誰になるかな? 俺は近づかないし、えーりんも近づかせやしないが……劉璋軍の働きに期待しよう」
この世界では彼の頭の中にしかない情報と道筋。彼だけが辿り着ける答え。
彼の生きていた世界では、益州で何があったのか。劉備軍がまだ劉璋と決着を付けていないのなら、何を起こせるのか。
天秤の傾きは彼が手繰るイトのままに。早回しのように進むこの世界で、彼は誰にも理解出来ない世界を思い返して嗤った。
「クク……史実通りじゃないけど、史実通りのことを起こしちまっても構わない……そうだろ、腹黒。
さぁて、一緒に歴史の中を踊ろうぜ……諸葛孔明」
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