暁 〜小説投稿サイト〜
シークレットゲーム 〜Not Realistic〜
ゲームの終わりと始まり
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それは、古くから続く歴史のあるゲームにおいて、初めてだった。
 唯一組織の手で消す事の出来ない男だった。

 或いは、重火器等で攻めたら? と一時は、全面戦争を組織も考えたが如何に組織とは言え、法治国家である日本ではそこまであからさまな事は出来なかったから、実行する事は無かった。

 そんな事をするくらいなら……


『その男を最大限利用しよう』


 と最終決定をしたのだ。
 男の客受けも最高であり、大人気だ。史上最高の男、だと言える。

 故に、オッズが偏ってしまうが、その男が入ればそれで良いという声まで少なからず上がっている。……そして何より、決して組織の不利益になる様な事は一切していないと言う事もある。その素性は元傭兵と言う肩書きだけで それ以外の生い立ちはまるで解らない。

 だからこそ、そこまで躍起になって、男を消そうと攻めていないのだとも取れる。



 男の最大の特徴……、それは、《必ず生き残る》と言う所。
 そして、≪会場≫に設置された無数のライブカメラでもその行動は収めきれないという所だった。


――……どのようにして、生き残っている?
――……一体どこに潜伏している?
――……どうやってクリア条件を満たしている?

 その術の全てもわからない。ただ、判るのは 必ず生き残るという事だけだった。

 生き残り続けていく内に、参戦回数も、異常数値をたたき出し続けた。

 過去リピーターは何人もいたが……それとは比べ物にならない。最早レギュラー……といっても差し支えない程だった。

 ある回のゲームでは、《この男》のみでゲームの賭けが成立したほどだ。

 つまりは……、



――……この男は今回は生き残れるか、否か。
――……一対多数……果たして生き残れるか、否か。



 その時のメンバーの大半はゲーム経験者。
 つまりは、全員がリピーターなのだ。
 過去のどのゲームよりも、賞金を高くした。その参戦者の中には特殊訓練をも受けている者もいる。自衛隊上がり、果ては元SWAT、グリーンベレーに所属していた男。戦いのエリート達が集った豪勢なメンバーで行ったゲーム。

 ……だが、彼は生き残った。

 相手の全てを、己が全滅させた……と言う訳じゃないが、生き残ったんだ。

 いや、それもこちらの言い訳だろう。解除条件を≪自分を除く全てのプレイヤーの死≫

 ≪キラークイーン≫にしたとしても彼は勝つ。過去勝っているのだ。

 そうしてから付いた渾名が……。




《死神》




 死を司る神だった。
 
「………今回のゲーム中に海上で開催されているであろう例のカジノの地点も模索する。……いや、彼以外はそれに全て
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