あたしの分まで
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ェーン。防御力を下げる香りを仕込んだが、効果なしとは」
誰の攻撃も通じていない化け物に対しての策を取っていた一夜だったが、それも無意味に終わってしまっていたようで、悔しそうに顔を歪ませていた。
ドゴォン
彼らの存在に気付いたドラゴンは、そこに向かって前足を叩きつける。その衝撃は計り知らないもので、たちまち天馬の魔導士たちを吹き飛ばしていた。
「どうなってるの!?」
「攻撃が全く効いてないよ!!」
シェリアとソフィア、2人の小さき女魔導士がかすり傷1つ体についていないドラゴンを見てそう言う。
「こんなに鱗が固いとは」
「人はドラゴンを倒せるものなのか?」
カグラとジュラ、この2人を持ってしても勝てるかどうかと思わせてしまうほどに強大なドラゴン。だが、その一連の動きを見ていたこの男が、顎に手をあて何かを考えた後、突然笑みを浮かべる、
「リオン?」
「どうしたの?」
「またジュビアさんのことでも考えてた?」
シェリア、ソフィア、レオンのチビッ子トリオがそう言う。すると、リオンはそのうちの1人、金色の頭の少年を引き寄せる。
「レオン。魔力はどのくらい回復している?」
「?ほとんど回復しきってると思うよ?」
それを聞いたリオンは、自分の作戦の成功率が高まったことを確信し、ニヤリと笑っていた。
「奴の攻撃を受け止められるか?」
「「「「「!?」」」」」
いきなりのリオンの言葉に周りにいた全員がそちらを向く。
「ちょっとリオン!!何言ってるの!?」
「あんなの受け止められるわけないじゃん!!」
「リオン・バスティア、貴様何を考えている」
シェリア、ソフィア、カグラが一斉にそう言う。レオンの高い能力は皆知っているが、それでもかなり無理な要求には変わりない。
「やってみないとわかんないかな」
ドラゴンの方を見て、そう呟くようにレオンが答える。当然、周りにいた少女たちはそれを止めようと駆け寄っていく。
「無理だよレオン!!」
「そうだよ!!下手したら死んじゃうよ!!」
「ラウもやめた方がいいと思うよ?」
そんなシェリアたちを押し退けるように前に出るレオン。それを見た岩のドラゴンは、金色の少年に足を降り下ろす。
「「「レオン!!」」」
シェリア、ソフィア、ラウルが思わず名前を叫ぶ。少年は自らの頭に落ちてくる巨大で太い岩の足を受け止めるべく、黒い氷を腕に纏わせ頭の上に持ってくる。
ドガァン
その強烈すぎる一打に大気が震え、魔導士たちは飛ばされそうになってしまう。しかし、
「俺さぁ・・・1つ思ったことがあるんだけど・・・」
ドラゴンの全体重がかかっていると思われる攻撃を食らったはずの少年は、
「
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