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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
あたしの分まで
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からないウェンディは、キョトンとした表情で彼女の名前を呼ぶが、ルーシィはそれに反応を見せない。

「ダメ・・・扉を開けちゃ・・・ダメ」
「え?」

小さな声でそんなことを呟きだしたルーシィ。ウェンディは意味はわからず、思わず変な声を出してしまう。

「今すぐ、扉を閉めなきゃ」
「「「「「!!」」」」」

ルーシィのその言葉を聞いた時、近くにいた全ての者が一斉に彼女の方を向いた。

「扉を閉めて!!今すぐ!!その扉を開けちゃダメ!!」
「ルーシィさん?」
「どうしたの?急に」

いきなり声を張り上げたルーシィを見て、ウェンディもハッピーもただ唖然としている。

「何をいって・・・」
「・・・?」

アルカディオスとフィオーレ王国王女ヒスイも彼女らと同様で、ルーシィがなぜそんなことを言い出したのかわからない様子。

(扉は閉まる・・・そう決まっている・・・なんで?)

シャルルは未来から来たローグの言っていた言葉を思い出し、ルーシィの不自然な行動に疑問を持っていた。

「お願い!!扉を閉めて!!今すぐ!!」
「なりません!!これは大群のドラゴンに対抗できる唯一の兵器!!今扉を閉めたら、エクリプスキャノンは撃てない!!」

ルーシィの頼みを断固として聞き入れないヒスイ。彼女はそんな姫のすぐ目の前まで歩を進める。

「エクリプスキャノンなんてない!!あれは扉!!時間を繋ぐ扉なの!!」
「その蓄積された魔力を放出するのが、エクリプスキャノンです」
「それは違う!!あれは兵器なんかじゃない!!」
「その辺にしておけ。この国の姫君にあらせられるぞ」

ヒスイに対するルーシィの態度に黙りかねたアルカディオス。しかし、彼女はその忠告を受けても引き下がろうとはしない。

「あの扉は、400年前と繋がって―――」

ズドォン

「「「「「!?」」」」」

ルーシィの言葉を遮るように、何か大きな音が聞こえてくる。まるで、巨大生物の足音のような音が。

「何?」
「すごい地響きだ」
「これって・・・足音〜?」

ウェンディ、リリー、セシリーがその大きな震動と音にそう言う。その近くにいたハッピーはあまりの震動に耐えきれず、転倒してしまっていた。















そしてその震動は、街全体に散らばっている魔導士たちにも感じ取ることができた。

「なんだ?魔力・・・いや」
「城の方だ。てことは・・・」
「例のエクリプスとやらか?」
「開門されたってことなんですかね?」

エルザ、エルフマン、グレイ、シリルがそう言う。確かにこの音はエクリプスから聞こえている。しかし、それは彼らの予想とは少し違うものだった。







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