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慟哭のプロメテウス
慟哭のプロメテウス
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がった』……『燃え尽きた』、というのが最適だろうか。

 否。それは、間違いだ。

 『溶けた』のだ。男は、青年の焔の内に。

 ──『十三死徒』第一席、"終末融解(Melt-Megid)"の『ぺテロ』の、圧倒的な力の前に。

 起源開法(カルマドライヴ)。『十三死徒』にのみ許された、『刻印』に封じられた魔術を、完全再現する術。

 それを以て青年……否、ぺテロは、『侯爵級』を屠り去ったのだ。

 彼にとって、『無価値』以外の何者でもない、それを。

「……喋りすぎた、な」

 ぺテロは、そう小さく呟くと、握ったままだった銃を、腰のホルスターに戻した。

 戦の跡だけが残った古城を後にして、ぺテロは何処かへと出ていった。


 ──残る十二人。己を除く、そして己を含めた、『十三死徒』を殺し尽くすために。
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