暁 〜小説投稿サイト〜
木ノ葉の里の大食い少女
第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
ヒルゼン
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「来い、猿魔ァア!!」

 影分身を消し、金剛如意を手に走り出す。これが最期の戦いだ。大蛇丸が草薙ノ剣を構える。受け止め、受け流し、殴り、突き、うねらせながら。最期の戦いに挑む。
 ついにヒルゼンの金剛如意が、大蛇丸の草薙ノ剣を弾き飛ばした。金剛如意を投げる。そこから伸びた猿魔の手が大蛇丸を掴もうとするが、大蛇丸の口寄せした蛇が金剛如意に巻きつき、その攻撃を封じた。だがこれは目晦ましに過ぎない。真の目的は。
 がしり、とヒルゼンが大蛇丸を掴んだ。すう、と伸びてくるジャシンの手に、大蛇丸の目が見開かれる。

「〈白い大蛇〉は、契約以上に多くの死と血を誰かに齎してくれた。だから誰かは〈白い大蛇〉の命は奪わない。けれど誰かは〈忍の神〉との契約を裏切るわけにもいかない。だから誰かは〈白い大蛇〉の、部分の魂だけを奪う」
「――やめ……!!」

 咄嗟に印を組む。草薙ノ剣が青白く輝き、浮き上がった。
 殆ど同時に、かつての師弟は叫んでいた。

「「死ね!!」」

 大蛇丸の魂が僅かに引き出され。
 そしてヒルゼンの血が散った。

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