暁 〜小説投稿サイト〜
龍が如く‐未来想う者たち‐
秋山 駿
第二章 交わる想い
第三話 協力関係
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
の、髪を後ろに結った女。
すぐにその女の隣に座り、秋山は注文もせず女に問いかけた。


「アリスってのは、貴方ですか?」


女のお酒を呑んでいた手が止まり、俯いていた顔を上げる。
アリスという名とはかけ離れた、その顔は日本人だった。
一切笑わず、ただ秋山を睨む。


「誰?」
「俺は秋山。この街で店やってる、ただの金貸しですよ。麻田さんから、この場所を聞きました」
「そう、東城会の人間じゃないのね」


一瞬だが、女の顔に笑みがこぼれる。
だが同時に、少し寂しげな表情も見せた。


「アリスというのは」
「わかったかもしれないけど、もちろん偽名。海外に住んでるから、こっちの名前の方がよく使うわ」
「なるほど。本名は、明かせないと?」
「いえ、東城会の人間じゃないのなら大丈夫」


そう言った女は、改めて秋山に向き直る。
ポケットから名刺を取り出し、机の上に見えるように置かれた。
何やらカタカナで沢山肩書きが書かれていたが、真ん中の名前に視線を落とす。


狭山(さやま)さんですか」
「そう、狭山(さやま)(かおる)。今は、休暇でここに来ているの。よろしく、秋山さん」


そうして2人は、固い握手を交わした。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ