暁 〜小説投稿サイト〜
王道を走れば:幻想にて
第四章、序の1:勧誘
[10/10]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
邂逅で苛まれたのを証明していた。そしてその苛みの解消に小姓にも似た己の騎士を宛がうのは、当然の事であった。老いて尚滾る事がある欲求は、彼の肉体にしたたかな快楽を齎し、不平不満の解消に繋がるという事を彼は熟知していたのだ。己の老体と夜光に包まれた寝台に挟まれて、高らかに嬌声を漏らして若く小さな肉体を卑猥に身動ぎさせるミルカを夢想し、レイモンドは俄かながらの精気を取り戻していった。

「・・・なんでゲロ臭いの?」
「申し訳無い・・・」

 騎士宿舎で豊潤な吐瀉の香りを、しかも自室で覚えている慧卓にとっては、その解消法は今少し後の話となるであろう。ただただ申し訳無さそうに非礼を詫びるユミルの姿に、慧卓は何も言えずに天井を見詰めていた。


[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ