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アインクラッド篇
movement T 白き夜のクリスマスソング
女王狩り
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強力なものだ。銀色のライトエフェクトを纏ったブラッドクロスが、流星のごとき速度で駆ける。

「おまけよ!!」

後方からソラの声が響く、横に退くと鞭八連撃《クレマチス》が炸裂した。HPバーが再び大きく削れ、あと数ドットを残すのみだ。ここで、レギーナ女王が最後の足掻きとばかりに、左前足を過去最速で振り下ろす。その一撃を両手で放った《クレセント》で迎撃。数秒の拮抗。さらに力を込めて強引に押し込む。と、レギーナ女王の爪が折れ、そのまま足を斬り裂いた。一際甲高い叫びを上げて、レギーナ女王はポリゴン片と化して爆散した。

「うし、一丁上がりっ!と。」







「さーて待たせたな、キリト。」

「……………。」

無言で狩場に入っていくキリト。その背中を見送りつつ、傍らのソラに声を掛ける。

「アイツ、大丈夫だと思うか?」

「んーー、少なくともまだ考えて戦ってるわね。」

「なら一応安心か。無茶には変わらねーけど。」

「うん………。」

ちらと後ろを向くと、悪趣味なバンダナ巻いた知り合いのカタナ使いが、仲間を連れてこちらに向かっていた。とりあえずキリトの事はあのオッサンに任せて今日は帰るとしよう。
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