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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第219話 囚われの美女
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程度、4層は殆どボス部屋だけです。――で、あってますよね? お兄さんっ」
「――……ユイが言うんだから、間違いないだろ? 訊くまでもないよ」
「お兄さんに、太鼓判をいただけて、うれしいですっ」
「……ははは」
大層喜んでくれているユイなのだが……、宣言しておくと、まず間違いなく、この世界の情報収集、いや 現実世界においてのネット内での収集の精度と速度は、幾らリュウキであっても、人間である以上、最早キリトとアスナの子供であり、リュウキやレイナの兄妹である事は間違いないが、実際の所は、ユイは
人工知能
(
AI
)
。だから、幾らリュウキでも足元にも及んでいないのは、自明の理。周知の事実だ。
ここ一番の集中力と見通す眼力? という面を取れば、勝る点もあるだろうが、見た通り、眼の届く範囲に限定されてしまうから尚更だろう。
……だが、無邪気に笑うユイにそうツッコミを入れるのは、少なからず抵抗があるのは、周りの面子。
――……妹が兄に頼る。
という構図は大変微笑ましいモノである事も理解しているのだ。現妹であるリーファでさえ、そう強く思っているのだから。
「お兄ちゃん、頼むよー」
「おーおー、パパも頑張んないといけねェよなぁ? キリの字よ??」
ニヤニヤと耳打ちをしてくるクラインとリーファ。キリトは苦笑いで返した。
「頑張らないと、なぁ……。それにしても、出来すぎる子供を持って、オレは幸せだよ……」
「だね……」
アスナも、笑いながら頷く。キリトにとっては、自虐ネタとも言えるが、その言葉しか浮かんでこなかったのだった。
「まぁ、ユイちゃんに、リュウキだもんね。それもしょーがないって」
「あ、あははは。ですね。とても羨ましいとも思いますよ? うんっ 素敵ですっ」
リズとシリカも同意をする様に、うんうんと頷き、その最中に小さく、何処か寂しそうにピナが『きゅるる……』と啼くもんだから、シリカは 慌てて『ピナの事も大事だよっ!!』っと、言いながらもふもふさせるのだった。
「……呑気ね。時間だって 危ないかもしれないのに」
「あ、あははは。大丈夫だよっ。シノンさん! ……って、言わなくてもわかってるよね?」
「っ……、ま、まぁ 勿論、ね。…………」
レイナの屈託のない笑顔を向けられて、思わずシノンは 顔を反らせた。心の奥まで見られてしまいそうな気がしたから。
どんな状況だったとしても、どれだけ困難な道であっても、――乗り越えられる。間違いなく。だからこそ、シノンは自然に言葉が出てきて、そして レイナも笑顔を見せるのだった。
「さて、と。頑張ってくれるなら、頼むぞ? キリト。時間も時間だ」
ちゃっかりキリトの尻を叩く様に ユイとの会話を終えたリュウキ
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