第19話
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「そうですか・・・」
私の説明を聞いてメガネの少女は一応納得した。
「でも、エンブリオについて教える前に答えて頂戴。あなた達が何者なのかをね。」
「・・・生憎ですが、それには答えられません。」
「そう。なら、質問を変えるわ。あなた達は何の為にエンブリオを捜しているのかしら?」
「死んだ友人を生き返らせる為です。」
「死んだ友人を?」
「はい。その為にはエンブリオが必要なんです!」
「そう。でも、何で私がエンブリオについて知っていると思ったのかしら?」
「昔、イースターがエンブリオを探していたと言う噂を聞いて、イースターに潜入したらあなた達に行き着きました。」
「それはご苦労な事ね。でも、あなた達の為になるような情報は持って無いわ。」
「どう言う意味ですか?」
「確かに、私達とイースターはエンブリオを探していたわ。でも、結局見つける事は叶わなかった。」
「だから、イースターはもうエンブリオを諦めたんですか?」
「そうじゃないわ。エンブリオよりも大事なモノを見つけたの。」
「エンブリオよりも、ですか?」
「そうよ。あなた達も見つけなさい。自分達にとってエンブリオよりも大切なモノを。」
そう言うと、私は皆を連れて公園を去った。
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「結局、手掛かりは無しか。どうすんだ?」
佐倉杏子が聞いて来た。
「仕方が無い。今まで通り地道にやって行くさ。」
「そうか。これで、あたしもお役ご免だな。」
佐倉杏子がそう言って手を出してくる。おそらく、報酬をよこせと言う意味だろう。確かに、彼女はもう用済みだ。なら・・・
♪〜
その時、私のケータイの着メロが鳴った。因みに、設定してあるのはほしな歌唄の“迷宮バタフライ”だ。そして、相手を確認すると里美だった。
「ケータイ、鳴ってるぜ。先にそっちを済ませよ。」
佐倉杏子がそう言ったので、私はケータイに出た。
「私だ。何かあったか?」
『サキちゃん。何とかカオルちゃんと海香ちゃんの口を割らせる事に成功したわ。』
「能力を使ったのか?」
『ええ。2人とも結構意思が強くて抵抗するから大変だったわ。』
「そうか。では、かずみは何処に居るんだ?」
『サキちゃんが今居る所よ。』
「何?と言う事は・・・」
『ええ。かずみちゃんは聖夜市に居るわ。』
続く
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