1部分：第一章
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を見ては彼が今までいた東ベルリンはまさに古ぼけた一枚の写真であった。
「資本主義の害毒か、これは」
誰にも聞こえないようにして呟いた言葉だった。そしてだ。
街を歩いているとだ。謎の一団に出会った。
黒いブルゾンに同じ色のレザーパンツ、そして背中には何か得体の知れない大きなケースを背負っている。そして髪型は。
オレンジのモヒカン右が赤で左が黄色の長い髪、青い長髪に狼の如き銀色の髪。鼻や耳にピアス、おまけに化け物の如きメイクをしている。彼はその一団を見て思わず身構えてしまった。
「人間か！？貴様等は」
「おいおい、この兄ちゃん何か言ってるぜ」
「あんたまさかヘビメタ知らないのか？」
「何処の田舎から来たんだよ」
彼等はその身構えたシュナイダーを見て笑うのだった。
「まあ俺達は泣く子も黙るゴルトリッターだがな」
「今やドイツで一番のヘビメタバンド」
「その姿見て驚くのもな」
「無理はないな」
「ゴルトリッター！？」
その名前を聞いてだ。彼はいぶかしむ顔で述べた。
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