第七話
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かなくなるまで執拗に続いた。
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『何だよ・・・・・・やっぱり口だけだったじゃねぇか』
『正しく瞬殺だったなぁ・・・・・・』
数分後。
ギャラリーから漏れる嘆息。
そこには息を荒くして佇む犬耳男、ベート。
その足元にはマサが転がっている。
息はあるものの四肢はあらぬ方向へひしゃげ、その顔は醜く膨れ上がっていた。
「・・・・・・っ。クソがっ!」
勝敗は明らかである。
虫の息のマサに背を向け歩き出すベート。行く先には仲間達。
しかし、その様子が少しおかしい。
何かを指差し、なにやら叫んでいる。
指し示す先はベートの後ろ。
ベートが振り向くとそこには──
「いやぁ、効くねぇ。痛ぇのなんの。」
咥えタバコのしたり顔。
完全に無傷のマサが立っていた。
「っ!?嘘だ──」
「はい。ざーんねーん」
バチリバチリと鋭い音が響き渡る。
それと同時にベートの体は大きく仰け反った。
「がっ──!?」
「強いねぇ、あんちゃん。素手で手やら足やら折られるのは久しぶりだわ」
「ただ、びっくりして動きとめちゃあいい的よな」
ベートに押し付けるは懐から出したスタンガン。
スラムの悪いお友達にも人気な高電圧仕様。
「・・・・・・まぁ、吹っかけた俺もあれだけど」
「酒は呑んでも飲まれるなってことで、今日は一つ」
崩れ落ちるベート。
それを尻目にマサはゆっくりと酒場へ戻っていった。
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