第35話 海竜の王、姿を現す
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斗言葉で後悔した
「よし!それじゃぁ朔夜!!今晩俺たちが泊まる宿の確保を命じる!」
「はっ!承知しまし………………………ゑ?」
「俺はこれから茜雫と一緒に美味い店を探してくるから、その間にお前は宿の確保だ!」
「ちょ、ちょっと総大将!?」
「頼んだぜ!」
慌てながら何とか呼び止めようとする朔夜だったが、海斗の清々しい笑顔とサムズアップで思考が停止してしまい、その間に海斗と茜雫はあっと言う間に何処かへ行ってしまい、朔夜の絶叫が海鳴の街に鳴り響いた
「そおおぉぉだぁいしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!」
「で?本音は何なのさ?アニキ…」
2人の周りに誰もいないことを確認してから茜雫はジト目で海斗を問い詰めていた
「なんの事だよ?」
「惚けないでよ。朔夜に宿を探せってあんな命令…明らかに部下を危険な所から遠ざけてるだけじゃない。何でそんなワザとらしい命令してんのよ!」
「…………」
「アニキ…海鳴に来る前に何かあったの?」
「別に…?ただ、ちょっと思い出しただけだ……」
「何を…………?」
「るちあの事をな………」
「っ!!アニキ、それは……!!」
るちあ と言う単語に茜雫は酷く反応したが、海斗は冷静だった
「わかってる…もう昔のことだ………いつまでもウジウジ考えてたら、るちあ とオヤジに殴られる」
「アニキ……」
心配するような眼差しで海斗を見つめる茜雫。そして意を決したように茜雫はそっと海斗の手を握り、やさしく声を掛けた
「アニキ、あたしは何処にも行かないよ。あたしはアニキが幸せになることがあたしの願いなんだから」
「茜雫………」
茜雫の献身的な言葉に海斗は苦笑しながら妹の頭を少々強めに撫でた
「ん……」
「ありがとな」
そんな海斗の優しい笑顔を見たせいか、茜雫の顔は真っ赤になり、顔を逸らしながら声を荒げた
「べ、別にこれくらい、当たり前だもんね!!あたしは父さんの娘で、堂本海斗の妹で、今の鉄龍騎兵団の三番隊隊長だもんね!!」
「ああ、わかってる…お前は俺の自慢の妹だよ」
「えへへ………」
と、そのような兄妹の団欒を過ごしていた次の瞬間
「「っ!!」」
何かとてつもない気配を感じた堂本兄妹は既に日が沈む直前…“逢魔が時”だった。
「アニキ!今のって!!」
「わかってる!!
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