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Once upon a dream〜はじまらないはじまりのものがたり〜
10月8日(水)
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ってあげたいくらい。



 すると、ぱららら、とページがめくられる音がして、左上の数字が変わる。11月21日(金)となった。場面も変わり、それでも目の前には由路翔が居る。うげ、とわたしは顔を歪めた。どうやらわたしたちは学校にある中庭の木陰に居るようだった。



 彼は張り詰めた顔をしている。何かにひどく緊張しているようだ。そして、結構な時間が経ったのち、ようやく口を開いた。



『…海月。もう、わかっていると思うが…おまえのこと、好きだ』



 はぁ?



 わたしは戦慄した。なにを言っているの、こいつは?



 頭でも打ったの?



 しかし悪夢は続く。「由路翔:『…海月。もう、わかっていると思うが…好きだ』」の下に、文字が打ち込まれる。「わたしは、好きじゃ無い」と、「うん…わたしも好き」の二択だ。いや、二択では無い。これは断固とした前者一択だ。後者は考えるだけで全身に原因不明の震えが来る。キライキライキライキライキライ!と激しく、そうこんなに神に祈ったことは無いんじゃ無いかと思うぐらい必死で願っていたのだけれども、ぴこん、と音がして、残酷にも三角マークが…「うん…わたしも好き」の、よこ…横に…。











「いやーーーーーーーっ!」
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